Larkin Poe - Kindred Spirits
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Larkin Poe - Kindred Spirits (2020)

ここ最近はミュージシャンの活躍の場や活動方法が変わってきたのもあり、以前のようにレコードとライブ、それに幾つかのコマーシャル活動だけでなく、もっと生々しくミュージシャンの姿をそのままリスナーに届けられるネット媒体を用いた手法が脚光を浴びている。元々メディア戦略を駆使していたミュージシャンや売り手から見れば、その時代とメディアの変化は使いにくさも伴うのでどうしても過去から切り離されない面もあるが、近年のネット媒体を使った若手の活躍はメディアをさほど必要とせず、自力で気取る事なくそのままの姿を映し出してファンを獲得している。その分細分化される場合もあるが、そもそもの実力や才能が無ければファンが付かないのはいつの時代も同じで、生々しさが見られる反面、プロが作り上げるスタイルでもないから地力が問われる。ただ、地力があればシーンにきちんと食い込むし、こんな極東の彼方のリスナーにも届くから面白い。
Larkin Poeの2020年ネットオンリーのリリース作「Kindred Spirits」はこれまで彼女たちがYouTubeチャンネルで配信していた姉妹二人ならではのカバー曲を選り優って再録音して纏め上げたアルバムで、コロナ禍で全ての活動が止められたからこそこういうチャンネルを持っていた彼女たちには吉と出た作品。自分もYouTubeの彼女たちのカバー曲ビデオを何曲も見て楽しんで彼女たちを知ったので、全く嬉しいし面白いし有り難いし頑張ってほしいから楽しめたアルバム。さすがに身内だけながらもスタジオ録音盤なので、いつもの二人だけで演奏しているだけでなく、ドラムも入ったり、コーラスワークもきちんと作り上げたり、どういうパターンでカバーするかも練られて録音されているので、作品的に飽きないし、それよりもカバー曲ながらもラーキン・ポーらしさがグイグイと出て来て圧巻でもある。そもそもがレベッカの力強い天才肌な歌声とギターが圧倒的個性だから楽曲のオリジナルの方が目立つ場合はあるが、それを完全に補って埋めてくれる凄さを持っているし、それに加えて頼りなげでお茶目さすら漂うメーガンのスライド・ギターが実に強烈にどの曲も強烈に心を揺さぶるプレイを聴かせてくれる強み。どうしたらここまで心に刺さるプレイが出来るのか、ブルースプレイをモノにしている次元は軽く超えてて、それを完全に吸収してから更にギリギリの部分で感情を揺さぶるプレイが聴ける凄さ。本アルバムの原曲と比べてアレコレと書く事も考えていたが、いつものように聴きながら書いていると、原曲を知ってても、またそれと比較して何かを思うよりも、Larkin Poeの二人のミュージシャンの凄さが圧倒的に響いてしまった。
冒頭の「Hellhound On My Trail」からロバジョンの楽曲なので、それだけで簡単に出来る作品ではないし、目を引くが、いとも簡単に彼女たちはこの曲をモノにして、しかも誰に何も言わせないレベルでカバーしているから畏れ入る。以降の選曲は彼女たちの原体験的なカバーとは到底思えない古すぎる楽曲が多く、どういう基準で選曲したかは訊いてみたい気がする。もっともそれはYouTubeチャンネルでも同様で、とてつもなくロックな名曲やカントリー、ブルース曲が多いからこういう古いリスナーも引っ掛かってしまうが、騙されたと思って聴いて、見てほしいと思う。歌の巧さ、ギターの上手さ、それよりも圧倒的な音楽センスと天才的才能、そんな女性二人がブルースを選択しているのも嬉しいし、生半可なブルースではなく、これまで誰も出し得なかったようなスタイルとプレイで聴かせてくれる凄さがまた嬉しい。

ここ最近はミュージシャンの活躍の場や活動方法が変わってきたのもあり、以前のようにレコードとライブ、それに幾つかのコマーシャル活動だけでなく、もっと生々しくミュージシャンの姿をそのままリスナーに届けられるネット媒体を用いた手法が脚光を浴びている。元々メディア戦略を駆使していたミュージシャンや売り手から見れば、その時代とメディアの変化は使いにくさも伴うのでどうしても過去から切り離されない面もあるが、近年のネット媒体を使った若手の活躍はメディアをさほど必要とせず、自力で気取る事なくそのままの姿を映し出してファンを獲得している。その分細分化される場合もあるが、そもそもの実力や才能が無ければファンが付かないのはいつの時代も同じで、生々しさが見られる反面、プロが作り上げるスタイルでもないから地力が問われる。ただ、地力があればシーンにきちんと食い込むし、こんな極東の彼方のリスナーにも届くから面白い。
Larkin Poeの2020年ネットオンリーのリリース作「Kindred Spirits」はこれまで彼女たちがYouTubeチャンネルで配信していた姉妹二人ならではのカバー曲を選り優って再録音して纏め上げたアルバムで、コロナ禍で全ての活動が止められたからこそこういうチャンネルを持っていた彼女たちには吉と出た作品。自分もYouTubeの彼女たちのカバー曲ビデオを何曲も見て楽しんで彼女たちを知ったので、全く嬉しいし面白いし有り難いし頑張ってほしいから楽しめたアルバム。さすがに身内だけながらもスタジオ録音盤なので、いつもの二人だけで演奏しているだけでなく、ドラムも入ったり、コーラスワークもきちんと作り上げたり、どういうパターンでカバーするかも練られて録音されているので、作品的に飽きないし、それよりもカバー曲ながらもラーキン・ポーらしさがグイグイと出て来て圧巻でもある。そもそもがレベッカの力強い天才肌な歌声とギターが圧倒的個性だから楽曲のオリジナルの方が目立つ場合はあるが、それを完全に補って埋めてくれる凄さを持っているし、それに加えて頼りなげでお茶目さすら漂うメーガンのスライド・ギターが実に強烈にどの曲も強烈に心を揺さぶるプレイを聴かせてくれる強み。どうしたらここまで心に刺さるプレイが出来るのか、ブルースプレイをモノにしている次元は軽く超えてて、それを完全に吸収してから更にギリギリの部分で感情を揺さぶるプレイが聴ける凄さ。本アルバムの原曲と比べてアレコレと書く事も考えていたが、いつものように聴きながら書いていると、原曲を知ってても、またそれと比較して何かを思うよりも、Larkin Poeの二人のミュージシャンの凄さが圧倒的に響いてしまった。
冒頭の「Hellhound On My Trail」からロバジョンの楽曲なので、それだけで簡単に出来る作品ではないし、目を引くが、いとも簡単に彼女たちはこの曲をモノにして、しかも誰に何も言わせないレベルでカバーしているから畏れ入る。以降の選曲は彼女たちの原体験的なカバーとは到底思えない古すぎる楽曲が多く、どういう基準で選曲したかは訊いてみたい気がする。もっともそれはYouTubeチャンネルでも同様で、とてつもなくロックな名曲やカントリー、ブルース曲が多いからこういう古いリスナーも引っ掛かってしまうが、騙されたと思って聴いて、見てほしいと思う。歌の巧さ、ギターの上手さ、それよりも圧倒的な音楽センスと天才的才能、そんな女性二人がブルースを選択しているのも嬉しいし、生半可なブルースではなく、これまで誰も出し得なかったようなスタイルとプレイで聴かせてくれる凄さがまた嬉しい。
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