John Wetton & Ken Hensley - More Than Conquerors
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John Wetton & Ken Hensley - More Than Conquerors (2002)

特別に追いかけているバンドやミュージシャンでもないとなかなか情報が漁り切れないままに月日が過ぎ去ってしまう事も多く、後になってそんな出来事があったのかと驚いたり悔やんだりするケースもある。しかしどれだけ情報網を張っていても漏れるものは漏れるし、そもそもそこまでの情報網を張り続ける事も出来ないので、ちまちまと何かにつけて情報を漁っていくしかなさそうだ。特に21世紀に入ってからは往年のミュージシャンやバンドが復活したり、今までの制約から解き放たれて自由に活動している場合も多いから夢のようなバンドやセッションも数多く繰り広げられ、はたまたそれはオリジナルメンバーでのバンド復活もあるし、とくかく情報が追い切れない。何気なく色々と彷徨って見ている時に見つけた本日のお題となったジョン・ウェットンとケン・ヘンズレーの組み合わせによるフルライブセッションの映像もその一つで、CDだと「One Way Or Another」と「More Than Conquerors」2枚に分かれてリリースされていたようだが、その存在やセッションそのものを全く知らなかったので驚き、また興味津々に見入ってしまった。
2002年にKen Hensleyがリリースしたアルバム「Running Blind」にJohn Wettonのバンドメンバーが参加、しかもギターには若きDave Kilminster、ベースはJohn WettonではなくAndy Pyle、鍵盤もWettonのバンドからのJohn Youngが演奏しており、その面々のまま2001年12月にロンドンでライブを行った模様をそのまま丸ごと記録して映像化、音源化したものが「More Than Conquerors」で2002年にリリースされたらしい。一見ケン・ヘンズレーの主導で行われたようにも見えるが、バンドやライブはジョン・ウェットン主導だったのかもしれない。それにしても何というメンツ、と言うかジョン・ウェットンとケン・ヘンズレーの二人がこうしてまたここで揃って見られるのは感動的だったと思うし、映像見ているだけでもグイグイと惹き込まれていってしまった。この吸引力の高さは想い入れだけではなく、実際のバンドの演奏や歌や存在感の素晴らしさが魅せてくれる人たちだからだろうと思う。両者はともかく、デヴィッド・キルミンスターのプレイぶりと白熱感もかなりロック的でさすがのテクニシャン、そして後にはロジャー・ウォーターズに抜擢されていくだけの事はある。そもそもこの時点で彼はキース・エマーソンのバンドなどにも参加していたようなので、実力は折り紙付き。
そして本ライブのセットリストは主としてケン・ヘンズレーの「Running Blind」からの楽曲で始まり、3曲目でいきなり「Easy Livin'」をジョン・ウェットン抜きでプレイして度肝を抜く。全盛期を見ていたワケじゃないが、何ら変わらない程の迫力とグルーブでグイグイと歌い上げてオルガンを弾くケン・ヘンズレーがとにかくカッコ良いし、バンドの迫力も凄い。ちなみにジョン・ウェットンはギターも鍵盤も弾いて最後にはベースも弾いてくれ、もちろん歌も歌っている主役の重鎮ぶり。そしてジョン・ウェットンが参加したユーライア・ヒープのアルバム「Return to Fantasy」からタイトルナンバーも披露してくれて時代を遡っている。続けての「July Morning」の素晴らしさときたら正に涙チョチョ切れるシーン。ケン・ヘンズレーがとにかくカッコ良いし、キルミンスターもやはり凄い。エネルギッシュな時代だ。その後はジョン・ウェットンコーナーへと場が移り、当時のアルバム「Arkangel」を筆頭にいくつかの曲を披露してくれるが、ロック的側面よりもアコースティック側面が強かったため、やや大人しめな印象だが、それも本ライブのアクセントとしては良い感じに仕上がっている。そしてケン・ヘンズレーがギターを持ち出しての「The Wizard」で名盤名曲を思い出し、終盤に向けて疾走していこうとするが、今度はケン・ヘンズレーのソロナンバーが数曲続くので曲的には聞き覚えはないが、バンドの演奏がこなれている感じで見ていても飽きない。珍しくもR&R調の「Tell Me」で一度締めた後、Uriah Heepの名曲「Lady In Black」が歌われ、最後はこのメンツでやるのか、と笑ってしまった「Heat Of The Moment 」で終了と気がつけば1時間半じっくり見ていた次第。両者とも名前は知られているものの、こういうスタイルになるとやはりバンド時代のナンバーが売りになるのは必至、その意味でAsiaまで持ち出さなければならなかったジョン・ウェットンは如何にプレイヤーズミュージシャン時代が長かったかとも思うし、一方のケン・ヘンズレーにしてもヒットという世界からは離れていたので誰でも楽しめる、という側面からは少々キツくなってしまうのか。それでも会場のファンのノリや表情を見ていると皆好きなのが良く分かって楽しんでいるし、感動しているという様子すら見られるのは英国ならではかもしれない。
既に二人共他界しているが、こういうライブが行われていた事、古き良き仲間との邂逅が果たせて今のミュージシャンと共に歴史をおさらいしてのノスタルジーも出来て良かったと見てて思う。こういうきっかけからソロアルバムも手を出してみよう、聴いてみようとも思うし、実際こういうライブなら入手してみたいとも思う。ジョン・ウェットンとケン・ヘンズレー、一時期の遭遇はあったもののまさかこんな所でまた出会っているとは知らなかった。他にもこういうセッションは多数あるのだろう。

特別に追いかけているバンドやミュージシャンでもないとなかなか情報が漁り切れないままに月日が過ぎ去ってしまう事も多く、後になってそんな出来事があったのかと驚いたり悔やんだりするケースもある。しかしどれだけ情報網を張っていても漏れるものは漏れるし、そもそもそこまでの情報網を張り続ける事も出来ないので、ちまちまと何かにつけて情報を漁っていくしかなさそうだ。特に21世紀に入ってからは往年のミュージシャンやバンドが復活したり、今までの制約から解き放たれて自由に活動している場合も多いから夢のようなバンドやセッションも数多く繰り広げられ、はたまたそれはオリジナルメンバーでのバンド復活もあるし、とくかく情報が追い切れない。何気なく色々と彷徨って見ている時に見つけた本日のお題となったジョン・ウェットンとケン・ヘンズレーの組み合わせによるフルライブセッションの映像もその一つで、CDだと「One Way Or Another」と「More Than Conquerors」2枚に分かれてリリースされていたようだが、その存在やセッションそのものを全く知らなかったので驚き、また興味津々に見入ってしまった。
2002年にKen Hensleyがリリースしたアルバム「Running Blind」にJohn Wettonのバンドメンバーが参加、しかもギターには若きDave Kilminster、ベースはJohn WettonではなくAndy Pyle、鍵盤もWettonのバンドからのJohn Youngが演奏しており、その面々のまま2001年12月にロンドンでライブを行った模様をそのまま丸ごと記録して映像化、音源化したものが「More Than Conquerors」で2002年にリリースされたらしい。一見ケン・ヘンズレーの主導で行われたようにも見えるが、バンドやライブはジョン・ウェットン主導だったのかもしれない。それにしても何というメンツ、と言うかジョン・ウェットンとケン・ヘンズレーの二人がこうしてまたここで揃って見られるのは感動的だったと思うし、映像見ているだけでもグイグイと惹き込まれていってしまった。この吸引力の高さは想い入れだけではなく、実際のバンドの演奏や歌や存在感の素晴らしさが魅せてくれる人たちだからだろうと思う。両者はともかく、デヴィッド・キルミンスターのプレイぶりと白熱感もかなりロック的でさすがのテクニシャン、そして後にはロジャー・ウォーターズに抜擢されていくだけの事はある。そもそもこの時点で彼はキース・エマーソンのバンドなどにも参加していたようなので、実力は折り紙付き。
そして本ライブのセットリストは主としてケン・ヘンズレーの「Running Blind」からの楽曲で始まり、3曲目でいきなり「Easy Livin'」をジョン・ウェットン抜きでプレイして度肝を抜く。全盛期を見ていたワケじゃないが、何ら変わらない程の迫力とグルーブでグイグイと歌い上げてオルガンを弾くケン・ヘンズレーがとにかくカッコ良いし、バンドの迫力も凄い。ちなみにジョン・ウェットンはギターも鍵盤も弾いて最後にはベースも弾いてくれ、もちろん歌も歌っている主役の重鎮ぶり。そしてジョン・ウェットンが参加したユーライア・ヒープのアルバム「Return to Fantasy」からタイトルナンバーも披露してくれて時代を遡っている。続けての「July Morning」の素晴らしさときたら正に涙チョチョ切れるシーン。ケン・ヘンズレーがとにかくカッコ良いし、キルミンスターもやはり凄い。エネルギッシュな時代だ。その後はジョン・ウェットンコーナーへと場が移り、当時のアルバム「Arkangel」を筆頭にいくつかの曲を披露してくれるが、ロック的側面よりもアコースティック側面が強かったため、やや大人しめな印象だが、それも本ライブのアクセントとしては良い感じに仕上がっている。そしてケン・ヘンズレーがギターを持ち出しての「The Wizard」で名盤名曲を思い出し、終盤に向けて疾走していこうとするが、今度はケン・ヘンズレーのソロナンバーが数曲続くので曲的には聞き覚えはないが、バンドの演奏がこなれている感じで見ていても飽きない。珍しくもR&R調の「Tell Me」で一度締めた後、Uriah Heepの名曲「Lady In Black」が歌われ、最後はこのメンツでやるのか、と笑ってしまった「Heat Of The Moment 」で終了と気がつけば1時間半じっくり見ていた次第。両者とも名前は知られているものの、こういうスタイルになるとやはりバンド時代のナンバーが売りになるのは必至、その意味でAsiaまで持ち出さなければならなかったジョン・ウェットンは如何にプレイヤーズミュージシャン時代が長かったかとも思うし、一方のケン・ヘンズレーにしてもヒットという世界からは離れていたので誰でも楽しめる、という側面からは少々キツくなってしまうのか。それでも会場のファンのノリや表情を見ていると皆好きなのが良く分かって楽しんでいるし、感動しているという様子すら見られるのは英国ならではかもしれない。
既に二人共他界しているが、こういうライブが行われていた事、古き良き仲間との邂逅が果たせて今のミュージシャンと共に歴史をおさらいしてのノスタルジーも出来て良かったと見てて思う。こういうきっかけからソロアルバムも手を出してみよう、聴いてみようとも思うし、実際こういうライブなら入手してみたいとも思う。ジョン・ウェットンとケン・ヘンズレー、一時期の遭遇はあったもののまさかこんな所でまた出会っているとは知らなかった。他にもこういうセッションは多数あるのだろう。
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