Small Faces - Ogdens’ Nut Gone Flake (Re-mastered 2CD digibook edition)
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Small Faces - Ogdens’ Nut Gone Flake (Re-mastered 2CD digibook edition) (1968)

ロックのアルバムにもいつの時代でも名盤と言われる作品は不変の如く存在しているが、果たしてそれは本当に名盤だろうか、と疑問を持つ事もしばしば。自分がその名盤を聴いて良いと思わなかったり、どうにも理解し難いアルバムだったりする事はあるし、だからと言って聴かない、とも言い切れないので何度か挑戦して次第に理解してくるアルバムも確かにある。ただ、何度聴いても自分には合わない名盤もあって、そういう作品をどう扱うべきか少々悩ましい。またこれからもそういうアルバムに挑戦する機会もあるからどこかの時点で自分には合わない作品だと切り捨てていても、あと10年したら理解するように、もしかしたら好きになるアルバムかもしれないとの淡い期待を持っておくべきだろうか、それとも既にロックを聴いて、そういうアルバムを聴いてン十年も経つのだから今更好きになる事もないだろうとの事で忘れ去るべきか。別に今決めなくても良いが、もうそろそろそういうアルバムとは決別しても良いのかもしれないと色々聴いてて思う。
Small Facesの1968年リリース作「Ogdens’ Nut Gone Flake」はA面が普通のアルバムでB面がコンセプトアルバムとして作られた変わり者の作品で、しかも初期のSmall Facesを知っているリスナーからすると随分とアーティスティックに進化した感触を持ち、またサイケデリックの波をも被ったモッズバンドとして思われる作風だ。自分的にはかなり悩ましくて、シングルヒットとして知られている「Lazy Sunday」ですらあまりピンと来ないし、他の楽曲についてもそこまでの付き合いをした事がない。ただ、スティーブ・マリオットの歌声のソウルフルさは好きなので、「Afterglow」の熱唱や「Rollin' Over」はカッコ良い歌だと思う。ところがその他の曲をアルバム通して何度も何度も聴いてもどうにも馴染みにくく、聴き辛さが募るので自分には合わないアルバムなのかな、と冒頭の文章になったのが今回の感想で、またこういうのを書くと「分かっとらんヤツ」扱いされるが、それでももう良いか、と言う気がしてる。大局的に書けば、オリジナルアルバムが1968年にリリースされ、しかも変形ジャケットでタバコの箱をあしらったジャケットとの事だから英国のこの頃のタバコのジャケットは如何にオシャレだったかという面はともかく、当時英国で軽く1位を獲得したアルバムだ。CD時代になってからも早々にリリースされ、その後も実に何度も再発、ボーナストラック付き、リマスターも何回か、更に編集も何回もされてのリリースが続き、そのうちにモノラル、ステレオバージョンがセットで収録され、今ではそのアウトテイクやレアテイクによるアルバム楽曲を収録したデラックス・エディションまでもリリースされているのだから、どれだけ需要があって名盤として売られ、知られていった作品か分かるだろう。しかもその楽曲の編集が普通ではなく、妙なミックスや明らかに人為的な操作によるブートレッグ紛いの編集が施されての別テイク名義として収録されている曲まで多数存在しているのだから、やはり需要が高い時期の作品だったと思う。それがどうにも理解しがたい、との自分の感覚はやはりおかしいのかもしれない、と感じるが、単純にガツン!と来ないしメロウにも浸れない、そういう独特の世界なのだろう。
いや、それでも相当聴いた。ひとつには音が塊になりすぎてて聴きにくいのもあるし、ケニー・ジョーンズのドラムがかなりキース・ムーン的にシンバルもタム回しもスネアもうるさく鳴り響いていて、そのセンスが楽曲の流れに即してないから耳障りに感じるのかもしれないし、オルガンの音もどうにもサイケ風味でダラダラなのにバンドがタイトに演奏しているようなアンマッチ感にも不慣れなのだろう。スティーブ・マリオットの歌声にコーラスが被さるのもかなりアンバランス感漂う面白みはあるし、逆にロニー・レインやイアン・マクレガンの歌声では物足りなさすぎてしまうのもある。それでもアルバムとしては、B面の「Happiness Stan物語」のコンセプト感が曲間に解説MCを入れながら展開していくお初なパターンは斬新だったものの、英語を直接解しない自分のようなリスナーが聴いているとどうにも音楽アルバムを聴いている所に邪魔が入った感覚にもなり音に集中出来ないようにも感じるから聴き辛かったりもする。明らかに自分の聴いている感覚の認識の違いによる理解不足だと思うが、正直な所がそんな印象で、やはり難しい。他のSmall Facesのアルバムは結構好きだし、初期は最高とすら思っているがこの「Ogdens’ Nut Gone Flake」はなかなか厳しかった。これがチャートで一位になる英国のリスナーの耳の良さ、センスの良さは妙な感性の国民の証明か、それとも時代的にアイドル的にそういうヒットになったのか分からないが、自分とは完全に異なる感性と言うのは当たり前ながら分かる。ある意味残念でもあるが、もう良いだろう、と今の所は蓋をして進もう。

ロックのアルバムにもいつの時代でも名盤と言われる作品は不変の如く存在しているが、果たしてそれは本当に名盤だろうか、と疑問を持つ事もしばしば。自分がその名盤を聴いて良いと思わなかったり、どうにも理解し難いアルバムだったりする事はあるし、だからと言って聴かない、とも言い切れないので何度か挑戦して次第に理解してくるアルバムも確かにある。ただ、何度聴いても自分には合わない名盤もあって、そういう作品をどう扱うべきか少々悩ましい。またこれからもそういうアルバムに挑戦する機会もあるからどこかの時点で自分には合わない作品だと切り捨てていても、あと10年したら理解するように、もしかしたら好きになるアルバムかもしれないとの淡い期待を持っておくべきだろうか、それとも既にロックを聴いて、そういうアルバムを聴いてン十年も経つのだから今更好きになる事もないだろうとの事で忘れ去るべきか。別に今決めなくても良いが、もうそろそろそういうアルバムとは決別しても良いのかもしれないと色々聴いてて思う。
Small Facesの1968年リリース作「Ogdens’ Nut Gone Flake」はA面が普通のアルバムでB面がコンセプトアルバムとして作られた変わり者の作品で、しかも初期のSmall Facesを知っているリスナーからすると随分とアーティスティックに進化した感触を持ち、またサイケデリックの波をも被ったモッズバンドとして思われる作風だ。自分的にはかなり悩ましくて、シングルヒットとして知られている「Lazy Sunday」ですらあまりピンと来ないし、他の楽曲についてもそこまでの付き合いをした事がない。ただ、スティーブ・マリオットの歌声のソウルフルさは好きなので、「Afterglow」の熱唱や「Rollin' Over」はカッコ良い歌だと思う。ところがその他の曲をアルバム通して何度も何度も聴いてもどうにも馴染みにくく、聴き辛さが募るので自分には合わないアルバムなのかな、と冒頭の文章になったのが今回の感想で、またこういうのを書くと「分かっとらんヤツ」扱いされるが、それでももう良いか、と言う気がしてる。大局的に書けば、オリジナルアルバムが1968年にリリースされ、しかも変形ジャケットでタバコの箱をあしらったジャケットとの事だから英国のこの頃のタバコのジャケットは如何にオシャレだったかという面はともかく、当時英国で軽く1位を獲得したアルバムだ。CD時代になってからも早々にリリースされ、その後も実に何度も再発、ボーナストラック付き、リマスターも何回か、更に編集も何回もされてのリリースが続き、そのうちにモノラル、ステレオバージョンがセットで収録され、今ではそのアウトテイクやレアテイクによるアルバム楽曲を収録したデラックス・エディションまでもリリースされているのだから、どれだけ需要があって名盤として売られ、知られていった作品か分かるだろう。しかもその楽曲の編集が普通ではなく、妙なミックスや明らかに人為的な操作によるブートレッグ紛いの編集が施されての別テイク名義として収録されている曲まで多数存在しているのだから、やはり需要が高い時期の作品だったと思う。それがどうにも理解しがたい、との自分の感覚はやはりおかしいのかもしれない、と感じるが、単純にガツン!と来ないしメロウにも浸れない、そういう独特の世界なのだろう。
いや、それでも相当聴いた。ひとつには音が塊になりすぎてて聴きにくいのもあるし、ケニー・ジョーンズのドラムがかなりキース・ムーン的にシンバルもタム回しもスネアもうるさく鳴り響いていて、そのセンスが楽曲の流れに即してないから耳障りに感じるのかもしれないし、オルガンの音もどうにもサイケ風味でダラダラなのにバンドがタイトに演奏しているようなアンマッチ感にも不慣れなのだろう。スティーブ・マリオットの歌声にコーラスが被さるのもかなりアンバランス感漂う面白みはあるし、逆にロニー・レインやイアン・マクレガンの歌声では物足りなさすぎてしまうのもある。それでもアルバムとしては、B面の「Happiness Stan物語」のコンセプト感が曲間に解説MCを入れながら展開していくお初なパターンは斬新だったものの、英語を直接解しない自分のようなリスナーが聴いているとどうにも音楽アルバムを聴いている所に邪魔が入った感覚にもなり音に集中出来ないようにも感じるから聴き辛かったりもする。明らかに自分の聴いている感覚の認識の違いによる理解不足だと思うが、正直な所がそんな印象で、やはり難しい。他のSmall Facesのアルバムは結構好きだし、初期は最高とすら思っているがこの「Ogdens’ Nut Gone Flake」はなかなか厳しかった。これがチャートで一位になる英国のリスナーの耳の良さ、センスの良さは妙な感性の国民の証明か、それとも時代的にアイドル的にそういうヒットになったのか分からないが、自分とは完全に異なる感性と言うのは当たり前ながら分かる。ある意味残念でもあるが、もう良いだろう、と今の所は蓋をして進もう。
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