Bridget St. John - Songs for a Gentle Man
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Bridget St. John - Songs for a Gentle Man (1971)

以前ほどじっくりと英国フォークを腰を据えて聴かなくなっているのはそこまでゆったりとした時間を取れなくなってきた事が大きな理由だと自分では思っているが、ここの所の生活環境から多少なりともゆったりとした時間軸で生活出来るようになったのもあってプログレやフォーク、そもそもロックをしっかりと聴き直すようになっているので、15年前の2006年頃の流れを再度試している次第。それにしても我ながらアチコチに行っては聴いて書いていたブログだなとも思うし、その分とっちらかっているのもあるし聴けてないのもあるし、知識不足もあるし、なかなか過去を振り返るのもよろしくない面もあるが、それはそれ、アルバムは何度でも聴くためのものだし、聴く毎に受ける印象が異なる場合もあるし、時間が経過していれば余計にそれも多くなる。ただ、自分が好きだと思う音色や作風はあまり変わらず、増えているのはあるにせよ、キライになるものはないのでそれだけ自分が熟成していったのだろう。嬉しくもないが悪くはない。
Bridget St. Johnの1971年リリースセカンド・アルバム「Songs for a Gentle Man」は英国トラッドフォークと言ってしまうには少々トラッド感が薄いので、単に英国フォークシンガーとなるのだろうが、この辺の境目も割と分かりにくいかもしれない。さほど意識する事もないが、このアルバムについて言えば明らかに円やかで穏やかで輪郭のはっきりしないぼんやりとしたムード、雰囲気と音色に包まれた幻想的なフォークアルバムで、トラッドのようにはっきりとした輪郭はまるで持ち得ていない。もっと書けばサイケデリック風味すら感じるアシッド・フォークに近い雰囲気を出しているのもピンク・フロイドのオーケストラアレンジを担当していたロン・ギーシンがプロデュースをしているからかもしれないが、それにしてもこのぼやけた印象の出し方は珍しい。フォークとオーケストラとオルガンらしき音でほぼバックを固めており、そこをブリジット・セント・ジョンの低く呟くような歌声が乗せられているような感覚で、楽曲の出来映えが良い悪いと思う前にその雰囲気でかなり良さげに聴かせてくれる妙な歓びがある。歓びと言えばケヴィン・エアーズのアルバム「Shooting at the Moon」の「The Oyster And The Flying Fish」でジョイントしていたり、シングルのプロデュースでケヴィン・エアーズが関わっていたり、一方ではマイク・オールドフィールドの「OMMADAWN」に参加していたりとVirgin、カンタベリー系統との絡みもあったようで、割とロックな側面を持ち得ていたのかもしれない。もっともそこまでジャンルが気になるようなものでもなくミュージシャン仲間と言うだけだろうからその交友もユニーク。
何だろう…、フォークと歌声に妙なベールがかかったようなサウンドで出来ているだけなのにこの霧に包まれたようなモワッと感。多分ロン・ギーシンのオーケストラアレンジがこれもまたはっきりとした音色のサウンドではなく、ぼんやりと流されているかのような音だからだろうか、リズムもゆったり大らかで他では聴いた事の無いような不思議なサウンドが聴かれるヒーリング・ミュージック、とも言える作風。アンビエント・ミュージックと言われるのかもしれないが、英国フォークとして語られる方が不思議な感覚すらあり、その意味ではケヴィン・エアーズの音も近い雰囲気を持っているように感じるし、その妙な雰囲気にただただ身を任せて聴いていられる古き良き作品。

以前ほどじっくりと英国フォークを腰を据えて聴かなくなっているのはそこまでゆったりとした時間を取れなくなってきた事が大きな理由だと自分では思っているが、ここの所の生活環境から多少なりともゆったりとした時間軸で生活出来るようになったのもあってプログレやフォーク、そもそもロックをしっかりと聴き直すようになっているので、15年前の2006年頃の流れを再度試している次第。それにしても我ながらアチコチに行っては聴いて書いていたブログだなとも思うし、その分とっちらかっているのもあるし聴けてないのもあるし、知識不足もあるし、なかなか過去を振り返るのもよろしくない面もあるが、それはそれ、アルバムは何度でも聴くためのものだし、聴く毎に受ける印象が異なる場合もあるし、時間が経過していれば余計にそれも多くなる。ただ、自分が好きだと思う音色や作風はあまり変わらず、増えているのはあるにせよ、キライになるものはないのでそれだけ自分が熟成していったのだろう。嬉しくもないが悪くはない。
Bridget St. Johnの1971年リリースセカンド・アルバム「Songs for a Gentle Man」は英国トラッドフォークと言ってしまうには少々トラッド感が薄いので、単に英国フォークシンガーとなるのだろうが、この辺の境目も割と分かりにくいかもしれない。さほど意識する事もないが、このアルバムについて言えば明らかに円やかで穏やかで輪郭のはっきりしないぼんやりとしたムード、雰囲気と音色に包まれた幻想的なフォークアルバムで、トラッドのようにはっきりとした輪郭はまるで持ち得ていない。もっと書けばサイケデリック風味すら感じるアシッド・フォークに近い雰囲気を出しているのもピンク・フロイドのオーケストラアレンジを担当していたロン・ギーシンがプロデュースをしているからかもしれないが、それにしてもこのぼやけた印象の出し方は珍しい。フォークとオーケストラとオルガンらしき音でほぼバックを固めており、そこをブリジット・セント・ジョンの低く呟くような歌声が乗せられているような感覚で、楽曲の出来映えが良い悪いと思う前にその雰囲気でかなり良さげに聴かせてくれる妙な歓びがある。歓びと言えばケヴィン・エアーズのアルバム「Shooting at the Moon」の「The Oyster And The Flying Fish」でジョイントしていたり、シングルのプロデュースでケヴィン・エアーズが関わっていたり、一方ではマイク・オールドフィールドの「OMMADAWN」に参加していたりとVirgin、カンタベリー系統との絡みもあったようで、割とロックな側面を持ち得ていたのかもしれない。もっともそこまでジャンルが気になるようなものでもなくミュージシャン仲間と言うだけだろうからその交友もユニーク。
何だろう…、フォークと歌声に妙なベールがかかったようなサウンドで出来ているだけなのにこの霧に包まれたようなモワッと感。多分ロン・ギーシンのオーケストラアレンジがこれもまたはっきりとした音色のサウンドではなく、ぼんやりと流されているかのような音だからだろうか、リズムもゆったり大らかで他では聴いた事の無いような不思議なサウンドが聴かれるヒーリング・ミュージック、とも言える作風。アンビエント・ミュージックと言われるのかもしれないが、英国フォークとして語られる方が不思議な感覚すらあり、その意味ではケヴィン・エアーズの音も近い雰囲気を持っているように感じるし、その妙な雰囲気にただただ身を任せて聴いていられる古き良き作品。
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