The Brian Setzer Orchestra - Dig That Crazy Christmas
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The Brian Setzer Orchestra - Dig That Crazy Christmas (2005)

最近は街をあまり歩いていないのでどこまで世の中がクリスマス気分に彩られていて、クリスマスイブが盛り上げられているのか目にする機会も少ないが、普通にそういう街並みであってほしいと思う。どこかマンネリであまり明るい世の中風潮ではないので、クリスマス時期くらいはそんな雰囲気を味わって気分を変えるのも良かろうと。ポップスの世界だとクリスマスソングもこれでもかとばかりにあるだろうが、ロックの世界ではそこまでクリスマスとリンクする作品も多くない、ような気がしていたが実は割とたくさんあるみたいでちょこっと調べてみてびっくりな感じ。もっともそれだけでアルバムが成り立つような作品はさほど見当たらないが、オムニバスになれば相当数の楽曲があって、そういうチョイスも楽しめるか。ただ、クリスマス風味はどうやって出すのかと言うとほとんどが歌詞や曲のタイトルでしかなく、それらしい雰囲気、しっとりとした雰囲気の曲調ではあるが、概ね歌詞に注目しないとクリスマスらしさが伝わってこないので、英語堪能ではない日本人的にはそこまで想い入れを持って聴けない。その意味では古くから昔から何かでどこかでシーンに登場した事あるかのような懐かしいメロディ知ったような曲のアレンジバージョンならそれらしい雰囲気で聴けるので、クリスマスアルバムとして場の雰囲気にも馴染もう。
かのStray Catsのギタリストで有名なブライアン・セッツァーは1990年代に入ってから、ジャズのビッグバンドとロカビリーを融合させる事を思い付き、The Brian Setzer Orchestraという大人数でのオーケストラ編成で様々な実験を試みていた。初期2枚のアルバムではまだまだ花開くことなく、またシーンの状況もグランジ全盛期だったしオールドスタイルなバンドや曲も受け入れられなかった時代だったから結構苦労したようだ。ところがその後の傑作「The Dirty Boogie」が大ヒットを放ち、一躍ネオロカビリー再燃とばかりにシーンに再浮上して安定的な人気を誇るまでになった。21世紀に入り、このロカビリービッグバンドが目指す方向性はどこかとここでも恐らく悩んだと思うが、ひとつの試みにクリスマスアルバムへのチャレンジがあったようで、ここでオリジナル楽曲に拘る事なく往年の昔からの古くからのクリスマスソングをビッグバンドとブライアン・セッツァーお得意のロカビリーカントリーギターを交えてプレイしてしまえとばかりに「Boogie Woogie Christmas」をリリース。これがまたウケでニューヨークのスケートリンクでライブを行うまでのアメリカ人大好きバンドにまで人気に火が点き、その筋のイベントにはあちこち駆り出され、正にブライアン・セッツァー第二黄金期の到来だった。何度か来日公演も果たしており、自分もちょこちょこ見に行ったが、単純に楽しい。スカッと明るく楽しくあのムードでコンサートを、パーティを楽しむように見ていられる全くのエンターティンメントショウが素晴らしかった。そのままクリスマス向けでサンタと赤緑の衣装でステージに上がり、クリスマスソングをひたすら、それもロカビリースウィングビッグバンドアレンジに加えてとんでもないギタープレイを挟み込んでのスタイルだから恐れ入るレベルで演奏する。ウケないハズはなく、これが爆発的に売れた。そして2005年になり再び、とばかりにアルバム「Dig That Crazy Christmas」をリリースしてまた人気を博していった。
もちろん古き良き傑作のロカビリースウィングオーケストラアレンジ、と言いつつも50sそのもののゴージャスなムードを出しているからロカビリーと言うには少々幅が広すぎるが、単純に楽しめる曲がズラリと並ぶ。それぞれ誰のどの曲で、と追求してオリジナルと比べてどうのという聴き方もあるが、この人の場合はそういう聴き方よりもまずシンプルに楽しむ。そしてこのパーティの雰囲気を味わってグレッチを弾きまくる超絶プレイを楽しみ、気分良くアルバムを何度も流すという聴き方が良い。意外な事に古き良き楽曲に混じってオリジナル曲も収録されているが、これがまったく分からない、と言うか同じようなアレンジに仕立て上げているからしっかりと馴染んでしまっているレベル感。そしてニヤリとしてしまうのがたまたま曲の雰囲気にマッチしたから出てきたような感じだが、「Stray Cat Strut」やどこかで聴いたようなフレーズが途中の間に挟まれたりもして、より一層楽曲を楽しめるようになっているあたり。所々で聴かれるギタープレイの美しさ上手さ、繊細な音色感にグレッチのアームビブラートやこの音はブライアン・セッツァーを於いて他にいないとばかりの特徴個性で、とことん楽しめる。それにしても見事にジャジーにアレンジされており、ビッグバンド帯同と言えどもここまでラッパやホーンまでゴージャスになったロックバンドもいない。それとグレッチの音が実にマッチしている世界を作り上げたのもブライアン・セッツァーの成果だし、到底弾けるレベルじゃないと端から思っているが、とにかく上手くて凄い。
Happy Christmas!

最近は街をあまり歩いていないのでどこまで世の中がクリスマス気分に彩られていて、クリスマスイブが盛り上げられているのか目にする機会も少ないが、普通にそういう街並みであってほしいと思う。どこかマンネリであまり明るい世の中風潮ではないので、クリスマス時期くらいはそんな雰囲気を味わって気分を変えるのも良かろうと。ポップスの世界だとクリスマスソングもこれでもかとばかりにあるだろうが、ロックの世界ではそこまでクリスマスとリンクする作品も多くない、ような気がしていたが実は割とたくさんあるみたいでちょこっと調べてみてびっくりな感じ。もっともそれだけでアルバムが成り立つような作品はさほど見当たらないが、オムニバスになれば相当数の楽曲があって、そういうチョイスも楽しめるか。ただ、クリスマス風味はどうやって出すのかと言うとほとんどが歌詞や曲のタイトルでしかなく、それらしい雰囲気、しっとりとした雰囲気の曲調ではあるが、概ね歌詞に注目しないとクリスマスらしさが伝わってこないので、英語堪能ではない日本人的にはそこまで想い入れを持って聴けない。その意味では古くから昔から何かでどこかでシーンに登場した事あるかのような懐かしいメロディ知ったような曲のアレンジバージョンならそれらしい雰囲気で聴けるので、クリスマスアルバムとして場の雰囲気にも馴染もう。
かのStray Catsのギタリストで有名なブライアン・セッツァーは1990年代に入ってから、ジャズのビッグバンドとロカビリーを融合させる事を思い付き、The Brian Setzer Orchestraという大人数でのオーケストラ編成で様々な実験を試みていた。初期2枚のアルバムではまだまだ花開くことなく、またシーンの状況もグランジ全盛期だったしオールドスタイルなバンドや曲も受け入れられなかった時代だったから結構苦労したようだ。ところがその後の傑作「The Dirty Boogie」が大ヒットを放ち、一躍ネオロカビリー再燃とばかりにシーンに再浮上して安定的な人気を誇るまでになった。21世紀に入り、このロカビリービッグバンドが目指す方向性はどこかとここでも恐らく悩んだと思うが、ひとつの試みにクリスマスアルバムへのチャレンジがあったようで、ここでオリジナル楽曲に拘る事なく往年の昔からの古くからのクリスマスソングをビッグバンドとブライアン・セッツァーお得意のロカビリーカントリーギターを交えてプレイしてしまえとばかりに「Boogie Woogie Christmas」をリリース。これがまたウケでニューヨークのスケートリンクでライブを行うまでのアメリカ人大好きバンドにまで人気に火が点き、その筋のイベントにはあちこち駆り出され、正にブライアン・セッツァー第二黄金期の到来だった。何度か来日公演も果たしており、自分もちょこちょこ見に行ったが、単純に楽しい。スカッと明るく楽しくあのムードでコンサートを、パーティを楽しむように見ていられる全くのエンターティンメントショウが素晴らしかった。そのままクリスマス向けでサンタと赤緑の衣装でステージに上がり、クリスマスソングをひたすら、それもロカビリースウィングビッグバンドアレンジに加えてとんでもないギタープレイを挟み込んでのスタイルだから恐れ入るレベルで演奏する。ウケないハズはなく、これが爆発的に売れた。そして2005年になり再び、とばかりにアルバム「Dig That Crazy Christmas」をリリースしてまた人気を博していった。
もちろん古き良き傑作のロカビリースウィングオーケストラアレンジ、と言いつつも50sそのもののゴージャスなムードを出しているからロカビリーと言うには少々幅が広すぎるが、単純に楽しめる曲がズラリと並ぶ。それぞれ誰のどの曲で、と追求してオリジナルと比べてどうのという聴き方もあるが、この人の場合はそういう聴き方よりもまずシンプルに楽しむ。そしてこのパーティの雰囲気を味わってグレッチを弾きまくる超絶プレイを楽しみ、気分良くアルバムを何度も流すという聴き方が良い。意外な事に古き良き楽曲に混じってオリジナル曲も収録されているが、これがまったく分からない、と言うか同じようなアレンジに仕立て上げているからしっかりと馴染んでしまっているレベル感。そしてニヤリとしてしまうのがたまたま曲の雰囲気にマッチしたから出てきたような感じだが、「Stray Cat Strut」やどこかで聴いたようなフレーズが途中の間に挟まれたりもして、より一層楽曲を楽しめるようになっているあたり。所々で聴かれるギタープレイの美しさ上手さ、繊細な音色感にグレッチのアームビブラートやこの音はブライアン・セッツァーを於いて他にいないとばかりの特徴個性で、とことん楽しめる。それにしても見事にジャジーにアレンジされており、ビッグバンド帯同と言えどもここまでラッパやホーンまでゴージャスになったロックバンドもいない。それとグレッチの音が実にマッチしている世界を作り上げたのもブライアン・セッツァーの成果だし、到底弾けるレベルじゃないと端から思っているが、とにかく上手くて凄い。
Happy Christmas!
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