Soft Machine - Bundles

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 進化し続けたロックバンドという定義に当てはまるバンドってのは代表的なのはキング・クリムゾンだろう。まだ想定の範囲内っつうか分からんでもないって気がするけど、全くよく分からない変化をしていったバンドのひとつにソフト・マシーンってのがある。元々はサイケポップなバンドだったのがミニマルミュージックにも行くしブラスジャズロックにも進むし完全にフリージャズの世界にも突入するし、かと思えば思い切りフュージョンの世界にも行ってしまうという完全に想定外の世界を築き上げていったバンドだ。

Bundles Floating World Live

 そしてこのバンドも末期…っつっても1975年頃なのでまだまだなんだけど、メンバーがニュークリアスの面々で占められてしまった頃にどういうワケかアラン・ホールズワースを迎えて制作された最高のジャズフュージョンロックアルバムが残されているのだ。それが邦題「収束」と呼ばれる「Bundles」と言う作品で、何と言っても最初を飾る「Hazard Profile」組曲のリフレインとバンドアンサンブル、更にはホールズワースの驚異的テクニックを駆使したソロパートなど絶妙な息の合い方とも言える素晴らしき作品になっているのだ。ソフト・マシーンを追いかけて聴いていた頃は当然フリージャズロック的なところを追っていたので、まさかこんなに爽やかで明るめの曲が登場するっつうのは予想してなかった作品だった。あんまり聴かなかったんだけど、ここのトコロのホールズワース関連を聴いているとなかなかどうして、いいじゃない、って思ってね。ベックがフュージョンアルバム出した頃、既にこんなのをしっかりとやっていたソフツっつうかホールズワースってやっぱ凄かったんだなと思う。

 もちろんホールズワースをクローズアップしていない曲はやっぱりニュークリアスソフツのいつもの、というかお馴染みの音が聴けるので古いファンが離れる必要があったとも思えないんだよな、今聴くならば、だけどさ。タイトル曲とかかなりスリリングで良いけどな。まぁ、ソフツである必要性もないからその辺難しいんだろうけど、こういうの結構いいな。ブログ書いてて色々な音楽の棚卸し気分であれこれ聴いているんだけれど、昔聴いたのなんてのも聴き直すと印象が違うってのが結構あるので面白いし、また新たに楽しめるという嬉しさもあってね、いいんだよ、それが。このアルバムは正にそれに当たった感じ。この後の「Softs」っつうアルバムも楽しめそうだな…。

 しかしこの「Bundles」ってこんなプレミア付いてるの?今回の紙ジャケシリーズでリリースされてほしいよね、こういうのはさ。自分はコレ、アナログで聴いてるんだけどさ(笑)。で、結構ホールズワース時代のライブ盤ってリリースされてるんだね。「Floating World Live」とか「BBC Radio 1971-1974」ってところね。
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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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エディ  
これだけ・・・

ソフトマシーンで唯一持っているレコードが「Bundles」です。
しかし、この値段ていったい・・・

2007/05/07 (Mon) 21:12 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>エディさん

珍しい…このアルバムだけ持ってるってのも貴重です(笑)。自分もほとんど聴かないアルバムのひとつでしたが、結構聴いたら、ああこのリフか、って思い出したから印象的ではあったんだと思います。

2007/05/08 (Tue) 22:13 | EDIT | REPLY |   

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