The Corrs - Live at Lansdowne Road

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The Corrs - Live at Lansdowne Road (2000)
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 バンドがちょっと成功し始めて、努力に努力を重ねて徐々に世界に名が知れ渡りアルバムも楽曲も売れていき、いつしか成功したバンドと言われるようになる。そこで大掛かりなツアーが組まれて、地元での凱旋公演があった場合はこれほど人気があったのかと驚くばかりの動員を果たす時があり、そんな場合は大抵ライブ映像が収録されて後にリリースされる事も多い。その手の映像が多いのはヨーロッパのバンドで、U2やThe Corrsのアイルランド勢は普段あまり戻ってきてライブツアーを行わないからかとんでもない凱旋公演になるようだ。Rammsteinでもドイツ公演は物凄い人を集めるし、ヨーロッパはそういうの多い印象。今回は自分的には随分と懐かしい感じのするThe Corrsが1999年に地元アイルランドで一番大きな舞台となるランズダウンロードで行われた凱旋公演のライブDVD「Live at Lansdowne Road」。これ、リリースされた時妙に気に入ってて、何回も見ていたライブで、今回も随分久しぶりに、多分20年ぶりくらいに見たけどやはり凄い良い。何が良いって女の子たちがキレイで可愛いし一生懸命で、それでもゆとりもあるし見てても心地良いし最高に微笑ましい。当然の事ながら気に入っているのはルックスもあるが音楽が斬新で面白くてスマートだったから。デビューした辺りから何故か知ってて、そもそもケルトサウンドは割と探求していたから好きだったし、それでポップバンドとは意識しないで聴いてたらポップで鋭いセンスだから気に入ってアルバム出る度に聴いてた。それでライブもかなり見てたし、車のBGMでもいつも流れてたし、流石に最近は入れてないが、聴いてたら久々に入れても良いかと思ってきた。

 キャッチーでケルト、ポップでケルト、そこでケルト旋律のバイオリンが入るか、とばかりにこのバイオリンの音色とメロディにとにかく心打たれる。またこれが実に美しいお姉さまが心地良さそうに弾いているから余計に惹き込まれていくし、恐らく一番音楽家なのがこのシャロンお姉さまだろうと思う。The Corrsの活動停止後もソロで割とシーンに出ていて一番幅広く活動していたし、歌も上手いしもちろんバイオリン以外もプレイするしと美貌才能共持ち合わせた女性。それはともかくながら、このライブは4万5千人を集めての凱旋公演だったらしく見事にどこまでも人人人の会場が見られるが、余裕たっぷりにバンドはショウを進めている。そもそもがソフトでキャッチーな曲ばかりなので、普通に聴いているだけでも心地良く楽しめるだろうし、知っている人にはこのフワっとしたムード、正に凱旋公演なのだなと思えるような地元感が味わえるのも良い。ライブの冒頭から静かめに「Only When I Sleep」で始まり、早々にケルティックなジグ曲「Joy of Life」が奏でられると皆踊り明かす気分になるだろう。「No Frotiers」では兄ちゃんのピアノをバックに、キャロラインとシャロンの二人が前に出て来てのデュエットと、この辺りも地元間満載のサービスか。そして妹も参加して今度はキャロラインのピアノで切なさを存分に含んだ名曲「Runaway」が歌い上げられる。聴衆も一緒に歌うから見事に会場一体となった歌声が響き、そのシーンにはメンバーも感激、見ている方も感動する瞬間。そして「Haste To The Wedding」でケルトダンス炸裂ともう普通のコンサートではまったく体験できないような楽曲とライブの進行が素晴らしい。

 そしてこのライブで、と言うか曲として好きな「Queen of Hollywood」はかなりクライマックス感あって、歌っている側演奏している側も自分たちを重ねているような歌詞が響き渡る素敵な曲、更に最近もまたヒットしているフリートウッド・マックの「Dreams」でまたまた最高潮を迎えているからどれだけヒット曲や観客を楽しませる曲を持っている事か。そしてメンバー紹介からまたまたアイルランド独特の旋律での「Erin Shore」はアンドレアが笛を吹いての参加に兄ちゃんのピアノ、どれだけ音楽一家なのか、楽しい家族風景がそのまま見られる特別な瞬間。そしてアンコールは静かに始まり、いつもの締めの楽曲と言えば「So Young」でこの日もステージは最高潮を迎えて最後は「Toss The Feathers」のケルト曲でエンディングとやはり素晴らしいライブ。いつ見ても仲の良い兄弟愛とリラックスしたムードのショウと完璧な演奏と歌を聴かせてくれる。ロックの世界よりはポップスだろうが、アイルランド旋律の使い方やバンド形式での存在、そこにはロックもポップスもなく、アイルランドのスターとなったコアーズの姿が見られる。既にU2と同じようなポジションを押さえたバンドとして讃えられているし、このライブを見ているとそれを確立した瞬間を目撃している気にもなる。20年経過して聴いていても何ら違和感なく普通に聴けるのだから、時代の音ではなくきちんとした音楽が奏でられていたバンド、ライブだ。美しく素晴らしく白熱していてアットホームな凱旋公演はとても楽しめた。



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フレ
Posted byフレ

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