Kate Bush - Aerial (2018 Remaster)
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Kate Bush - Aerial (2005)

2005年などほんの少し前なだけでついこないだとしか思っていなかったが、それでも15年前、そして自分も15年間このブログを書き続けているようで、その時何を聴いていたのかは明快に記録を漁るだけで分かるのは意味はないが面白い。本日のお題を見ればケイト・ブッシュの「Aerial」を聴いていたらしく、確かケイト・ブッシュが12年ぶりの新作をリリースすると話題になってて、随分昔からケイト・ブッシュは好んで聴いていたのもあって、楽しみに待ち構えてCDを買って帰ってきた記憶が蘇るが、それがこの時だったか。記事を見ても、自分のアルバムに対する記憶を思い起こしてみても、どこかフワフワした作品の印象が強くて何度も何度も聴いた記憶はさほど無い。気分的にこの頃こういった音楽をあまり聴いていなかった気もするが、実際はどうだったか、それよりもそれから何度もこのアルバムを聴き直してもいないので、恐らくこの頃以来久々に手を出したアルバムになる。
Kate Bushの2005年リリース作品「Aerial」は育児が一段落しつつある時期に、折を見ては曲作りをしてまとめて録音に入った作品らしく、この頃息子のバーディ君は7歳頃なので日本だと小学生になって学校にも行くからずっと家に居なくて自分の時間が多少持てるようになる時期だろうか。英国人のケイト・ブッシュが同じような環境と感覚だとは思えないが、似たような状況で作り上げたのだろう。以前の作品では聴かれなかった愛の溢れる、母性の強い作品に仕上がっているとは勝手な解釈でしかないが、テンション高く狂気が宿ったような作品でないのは確かだ。そもそも彼女の音楽は何処に向いているのか、など今となってはきちんと定義付けも出来ないし、ロックとすら言えない世界を紡ぎ上げている人、音楽家なのでこのアルバムは何の指標からして書くべきか悩ましかった。もっともポピュラー音楽だから好き嫌い、良い悪いが基準で全然問題ない話なので考えすぎだが、以前聴いた時とはまったく異なる印象を持ったのが今回聴いていた印象。随分面白く、ユニークで幅の広い音楽が聴けて、流石に素晴らしい音楽家のアルバムとつくづく実感している。歌詞に見られる物語性ももっと深掘りしていけば、より一層ケイト・ブッシュらしく、また母になった目線での角度の違いもはっきりわかるだろうが、なかなかストレートには入ってこないのがもどかしい。随分と知性的な歌詞から子供のお遊び的なものまで色々と謳われているようだが、ひと目で面白いと思ったのは「π」の円周率数字をそのまま読み上げてしまうあたり。息子さんの歌声も幾つかで聴けるが、そのヘンはもうそういうモノだろうから微笑ましい姿として捉えておきながら、どういうのだろうか、この楽曲とケイト・ブッシュ的音楽の不思議さは。どういうサウンドがケイト・ブッシュらしいか、と問われたら、このアルバムを挙げるのもありかもしれない。それくらいにはあのケイト・ブッシュらしさが存分に漂っている作品だったから面白く、以前の自分の退屈な記憶とは裏腹に存分に楽しんでしまった。
さすがに15年前とは感覚が異なっている、耳が成長している部分もあるのだろう。我ながら面白い感覚を実感しているが、今回は作品の見直しと言うよりも自身の中の変化に気づいた感じ。アルバムジャケットは鳥の鳴き声を波形化したものを湖と岩で表していたらしいし、アルバムのライナーにも英国の野鳥が存分に散りばめられているのも面白いし、相変わらずのお茶目なセンスも抜群ながらバーディ君の写真も入ってて家族愛に溢れている。2枚組CDながらも80分程度なので聴いているとさほどその長さも感じないし、1曲1曲のアプローチも割とメリハリ付いているので取り組みやすいが、このヘンはバンドの作品とは異なり、曲単位で演奏者を替えていける強み。何気にプロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカーが参加しているのは知らなかった。

2005年などほんの少し前なだけでついこないだとしか思っていなかったが、それでも15年前、そして自分も15年間このブログを書き続けているようで、その時何を聴いていたのかは明快に記録を漁るだけで分かるのは意味はないが面白い。本日のお題を見ればケイト・ブッシュの「Aerial」を聴いていたらしく、確かケイト・ブッシュが12年ぶりの新作をリリースすると話題になってて、随分昔からケイト・ブッシュは好んで聴いていたのもあって、楽しみに待ち構えてCDを買って帰ってきた記憶が蘇るが、それがこの時だったか。記事を見ても、自分のアルバムに対する記憶を思い起こしてみても、どこかフワフワした作品の印象が強くて何度も何度も聴いた記憶はさほど無い。気分的にこの頃こういった音楽をあまり聴いていなかった気もするが、実際はどうだったか、それよりもそれから何度もこのアルバムを聴き直してもいないので、恐らくこの頃以来久々に手を出したアルバムになる。
Kate Bushの2005年リリース作品「Aerial」は育児が一段落しつつある時期に、折を見ては曲作りをしてまとめて録音に入った作品らしく、この頃息子のバーディ君は7歳頃なので日本だと小学生になって学校にも行くからずっと家に居なくて自分の時間が多少持てるようになる時期だろうか。英国人のケイト・ブッシュが同じような環境と感覚だとは思えないが、似たような状況で作り上げたのだろう。以前の作品では聴かれなかった愛の溢れる、母性の強い作品に仕上がっているとは勝手な解釈でしかないが、テンション高く狂気が宿ったような作品でないのは確かだ。そもそも彼女の音楽は何処に向いているのか、など今となってはきちんと定義付けも出来ないし、ロックとすら言えない世界を紡ぎ上げている人、音楽家なのでこのアルバムは何の指標からして書くべきか悩ましかった。もっともポピュラー音楽だから好き嫌い、良い悪いが基準で全然問題ない話なので考えすぎだが、以前聴いた時とはまったく異なる印象を持ったのが今回聴いていた印象。随分面白く、ユニークで幅の広い音楽が聴けて、流石に素晴らしい音楽家のアルバムとつくづく実感している。歌詞に見られる物語性ももっと深掘りしていけば、より一層ケイト・ブッシュらしく、また母になった目線での角度の違いもはっきりわかるだろうが、なかなかストレートには入ってこないのがもどかしい。随分と知性的な歌詞から子供のお遊び的なものまで色々と謳われているようだが、ひと目で面白いと思ったのは「π」の円周率数字をそのまま読み上げてしまうあたり。息子さんの歌声も幾つかで聴けるが、そのヘンはもうそういうモノだろうから微笑ましい姿として捉えておきながら、どういうのだろうか、この楽曲とケイト・ブッシュ的音楽の不思議さは。どういうサウンドがケイト・ブッシュらしいか、と問われたら、このアルバムを挙げるのもありかもしれない。それくらいにはあのケイト・ブッシュらしさが存分に漂っている作品だったから面白く、以前の自分の退屈な記憶とは裏腹に存分に楽しんでしまった。
さすがに15年前とは感覚が異なっている、耳が成長している部分もあるのだろう。我ながら面白い感覚を実感しているが、今回は作品の見直しと言うよりも自身の中の変化に気づいた感じ。アルバムジャケットは鳥の鳴き声を波形化したものを湖と岩で表していたらしいし、アルバムのライナーにも英国の野鳥が存分に散りばめられているのも面白いし、相変わらずのお茶目なセンスも抜群ながらバーディ君の写真も入ってて家族愛に溢れている。2枚組CDながらも80分程度なので聴いているとさほどその長さも感じないし、1曲1曲のアプローチも割とメリハリ付いているので取り組みやすいが、このヘンはバンドの作品とは異なり、曲単位で演奏者を替えていける強み。何気にプロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカーが参加しているのは知らなかった。
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