Blackmore's Night - Under A Violet Moon




まぁ、なんでそんな話かと言うと、最近リッチーさんをよく聴いているからです(笑)。いや、パープルとかレインボウではなくってブラックモアズ・ナイトです。知らなかったんだけど、キャンディス・ナイトってアメリカ人だったんだね。結構驚いた。それがあんなにしっとりと歌わせられるんだからリッチーのコントロール術も見事なものだなぁと妙に感心してるのもある。うん、1997年にリッチーがルネッサンス音楽をやって女性ボーカルと一緒にやったアルバムが出るらしい、ってことで「ふ~ん」なんて別に何の気もなく話を聞いていたんだけど、とある時に自分がトラッドフォーク好きなのを知っている友人からリッチーのやってるブラックモアズ・ナイトのアルバム結構いいぞ、と薦められて聴いてみたのが最初。いやマジで驚いた。完璧にルネッサンス古楽的サウンドに綺麗な女性ボーカルが乗っかってるじゃないですか。リッチーって言われなければ全然気付かないし、素晴らしいアルバムだと思ったもん。このファーストアルバムではアニー・ハズラムの歌っていたルネッサンスの「Ocean Gypsy」もカバーしているのでかなり面白い作品。
そして今のところ最高傑作だと思っているのがセカンドアルバムの「アンダー・ア・ヴァイオレット・ムーン」で、ファースト「シャドウ・オブ・ザ・ムーン」のルネッサンス古楽傾向からもう少し砕けてきて、トラッドよりと言うか、庶民的になってきた感じだね。堅苦しくない。タイトル曲の美しさもよく話されるらしいけど、個人的には「Wind In The Willows」ってのが好き。白々しい壮大なアレンジとわずかなハードロックギターとソロが上手く溶け込んでいるってのがね、プログレッシヴな感じで好きなんだな。もちろんアルバム全体的にも面白いので「Morning Star」のフィドルをモロにフューチャーしたのも面白いし、やっぱりリッチーのアコースティックのプレイが下手したらジミー・ペイジのそれよりも上手いんじゃないかと思うくらいだし、やっぱりこういうのも簡単に出来るのね、って感じ。そう言う意味でパープルやレインボウ時代は完全にハードロックという枠を決めたバンドだっただけになかなかこういうセンスが出せなかったのかそれ以降に練習したのか…、ここまでスタイルが変わるってのはなかなかあり得ないので面白い。
この辺からリッチーに入っていく新しいファンがいてもおかしくないし、今のスタイルの方が幅も広くて奥が深いので楽しめるかなぁ。邪道、っつうかここからまともに聴き始めたと思ってくれればいいんだけど、いいよね、この二人のユニットは。
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