Edger & Johnny Winter - Together

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Edger & Johnny Winter - Together (1976)
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 楽しそうな演奏だな、と思えるライブは聴いている側も楽しめるし、顔見てればそれはもっと分かるだろうが、音を聴いているだけでもその楽しさは伝わってくるのだから人間は繊細で敏感なものだ。その楽しさは人それぞれあるが、名を成したミュージシャンが自分たちのルーツとなった音楽をカバーしてライブでやっている姿などはその典型的な例になるようで、大抵のミュージシャンはライブならどこかで誰かのカバーをやってたりするし、昔であればあるほどその傾向は強い。それこそが彼らのルーツだから単純に楽しそうに演奏している姿が聴ける発掘ライブも多い。

 Edger & JohnnyのWinter兄弟の仲の良さは作品や活動を通じても伝わってくるが70年代は彼らも若く、その楽しみも共有している事が多かったのか、まだまだ切磋琢磨してシーンに残る仕事をしていかないといけなかったからか、共演作やゲスト参加、さらにはバンドメンバー同士の交流からメンバーの入れ替えなども行われているくらいで、音楽性を敢えて変えていた割に共通したメンツが使えるのも面白かった。その二人が連名でリリースしたライブアルバムが1976年リリースの「Together」で、元を正せば1975年のツアーを一緒に行い、その中では両バンド共演のコーナーを設けて全メンバーがセッションに参加して古き良きR&BソングやR&Rメドレーをプレイしていたようで、その姿をそのまま記録した代物。だから兄弟は当然ながらバンドメンバーも含めて全員良く聴いていただろう楽曲が選ばれてて、なるほど、ロックしか知らない自分でも聴いたことある楽曲ばかりのオンパレード。それも冒頭からメンバー全員が楽しそうにウキウキしながら演奏したり歌っていたりするのが分かるレベルで頼もしい。

 冷静に聴けばジョニー・ウィンターのギターは目立たないし、エドガー・ウィンターも歌ってるがそこまでの個性を出してるワケじゃないし、リック・デリンジャーは逆に目立ってる時もあるが、ダン・ハートマンはここでは鍵盤に回ってその才能を活かしきっている。そんな錚々たるメンツでのR&Rセッションは尽きる事なく続けられ、楽しいだけでひたすらに紡ぎ出されている様子も分かるし、Zeppelinでも同じだがこういうのは同じコードばかりだからやりやすいのだろう。選ばれている楽曲も概ね同じようなものばかりでプレスリーを筆頭にR&Rの名曲ナンバーの嵐。誰かが歌ったらそれに付いていけとばかりに展開されてる気もするが、それもライブツアーでこなれていった証だろうか、とにかく息の合った楽しげなライブが単純に楽しめて聴ける誰がどうの、作品が云々を無視して楽しめる愉快なライブアルバム。





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フレ
Posted byフレ

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