Phil Lynott - Yellow Pearl-a Collection
0 Comments
Phil Lynott - Yellow Pearl-a Collection

アイルランドのメロディは日本人には受けているし、世界的にもそれを拡張したような旋律を武器にしたバンドも受けているような気がしている。メロハーと呼ばれる類はその路線もあるだろうし、Thin Lizzyの世界観そのままを出しているバンドもあるから、その元祖であるThin Lizzy、そしてフィル・リノットのセンスは実に素晴らしかった。当然ながらその周辺を支えるバンドやゲストメンバーも華を添えていたし、恐らくは相当人柄が良かったのだろうか、各方面に多岐に渡る人脈が楽曲制作やアルバム制作にも繋がっているのがクレジットから伺える。
「Yellow Pearl - A Collection」なる編集盤がリリースされており、概ねソロスタジオ・アルバム2作「Solo in Soho」「Phil Lynott Album」からの抜粋ベスト盤だが、冒頭は当時シングルヒットを放った「Yellow Pearl」のリミックスバージョンから飾られている。Wikiで見る限りではThin Lizzyで日本公演に来た時にテレビで見たソニーウォークマンのCMで流れていたYMOの楽曲に影響されている、らしい。なるほどそれでこういうテクノポップ的サウンドになるのか、と納得はしたが、そこに神妙さを感じるのはミッジ・ユーロとのパートナーシップ。まだウルトラボックスがそこまで売れてなかったからかもしれないが、なるほどミッジ・ユーロの世界にフィル・リノットの哀愁漂うメロディセンスとYMOからの影響のテクノポップが組み合わされている楽曲で、妙にポップ。ソロアルバム収録曲はベストチョイスで良いが、改めて見ててもミッジ・ユーロにジミー・ベイン、何とピエール・ムーラン辺りも加わってくる友人関係。この後にはジョニー・サンダースも絡むのだから幅広い人脈を上手く活かしての活動。
本作コンセプトは冒頭リミックスバージョンに加えてシングルB面曲を網羅した編集アルバムで、ここまでやるなら2CDでフルバージョンで良かったのにとも思うが、時代的にはこれでも十二分にボーナスが加わった作品だったか。こうして聴いているとフィル・リノットは音楽的にもかなり野心的なスタンスを取っていて、Thin Lizzyでの変貌はひとつの方向性だったが、ソロで作る場合はもっと自由に幅広くアレンジを施して固定化されない楽曲を創り上げている。面白いのはそれをゲストメンバーも去る事ながら、Thin Lizzy絡みのメンバーとも創り上げている点で、音楽探求のメンバーシップによる信頼感はそのままにバンドの看板に傷を付けないようにソロでやってるあたり。リーダーもメンバーも同じでまるで異なる作品が出来上がっているのだからプロのミュージシャン達と唸らされる。
久々にこのヘン聴いてたが、ホント多彩なアレンジと作風で何でもやってるし、そのメロディセンスの秀逸さには舌を巻くレベル。更に言われる事も多くないが素晴らしい名曲レベルも数多いから驚く。フィル・リノットなりに1980年代の生き方、稼ぎ方、音楽業界での活動模索など色々あったのだろうと勝手に妄想している。そしてゲイリー・ムーアとの「Out In The Street」で今度はThin Lizzyのロッカー的側面を打ち出したりして自由に活動しているようにも思える。ホント、どういう人だったのだろうか、といつもは思わない事までを考えてしまう幅の広さ、そして天才的なセンス、改めてその真髄に触れる事が出来た気がする。

アイルランドのメロディは日本人には受けているし、世界的にもそれを拡張したような旋律を武器にしたバンドも受けているような気がしている。メロハーと呼ばれる類はその路線もあるだろうし、Thin Lizzyの世界観そのままを出しているバンドもあるから、その元祖であるThin Lizzy、そしてフィル・リノットのセンスは実に素晴らしかった。当然ながらその周辺を支えるバンドやゲストメンバーも華を添えていたし、恐らくは相当人柄が良かったのだろうか、各方面に多岐に渡る人脈が楽曲制作やアルバム制作にも繋がっているのがクレジットから伺える。
「Yellow Pearl - A Collection」なる編集盤がリリースされており、概ねソロスタジオ・アルバム2作「Solo in Soho」「Phil Lynott Album」からの抜粋ベスト盤だが、冒頭は当時シングルヒットを放った「Yellow Pearl」のリミックスバージョンから飾られている。Wikiで見る限りではThin Lizzyで日本公演に来た時にテレビで見たソニーウォークマンのCMで流れていたYMOの楽曲に影響されている、らしい。なるほどそれでこういうテクノポップ的サウンドになるのか、と納得はしたが、そこに神妙さを感じるのはミッジ・ユーロとのパートナーシップ。まだウルトラボックスがそこまで売れてなかったからかもしれないが、なるほどミッジ・ユーロの世界にフィル・リノットの哀愁漂うメロディセンスとYMOからの影響のテクノポップが組み合わされている楽曲で、妙にポップ。ソロアルバム収録曲はベストチョイスで良いが、改めて見ててもミッジ・ユーロにジミー・ベイン、何とピエール・ムーラン辺りも加わってくる友人関係。この後にはジョニー・サンダースも絡むのだから幅広い人脈を上手く活かしての活動。
本作コンセプトは冒頭リミックスバージョンに加えてシングルB面曲を網羅した編集アルバムで、ここまでやるなら2CDでフルバージョンで良かったのにとも思うが、時代的にはこれでも十二分にボーナスが加わった作品だったか。こうして聴いているとフィル・リノットは音楽的にもかなり野心的なスタンスを取っていて、Thin Lizzyでの変貌はひとつの方向性だったが、ソロで作る場合はもっと自由に幅広くアレンジを施して固定化されない楽曲を創り上げている。面白いのはそれをゲストメンバーも去る事ながら、Thin Lizzy絡みのメンバーとも創り上げている点で、音楽探求のメンバーシップによる信頼感はそのままにバンドの看板に傷を付けないようにソロでやってるあたり。リーダーもメンバーも同じでまるで異なる作品が出来上がっているのだからプロのミュージシャン達と唸らされる。
久々にこのヘン聴いてたが、ホント多彩なアレンジと作風で何でもやってるし、そのメロディセンスの秀逸さには舌を巻くレベル。更に言われる事も多くないが素晴らしい名曲レベルも数多いから驚く。フィル・リノットなりに1980年代の生き方、稼ぎ方、音楽業界での活動模索など色々あったのだろうと勝手に妄想している。そしてゲイリー・ムーアとの「Out In The Street」で今度はThin Lizzyのロッカー的側面を打ち出したりして自由に活動しているようにも思える。ホント、どういう人だったのだろうか、といつもは思わない事までを考えてしまう幅の広さ、そして天才的なセンス、改めてその真髄に触れる事が出来た気がする。
- 関連記事
-
- Thin Lizzy - Jailbreak (Deluxe Edition)
- Phil Lynott - Yellow Pearl-a Collection
- Thin Lizzy - Chinatown: Deluxe Edition