Snowy White - Melting
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Snowy White - Melting (1999)

80年代初頭のピンク・フロイド崩壊劇あたりからデヴィッド・ギルモアはそういうこだわりから切り離れた単純なギタリスト活動を望んでいたのか、その人柄からそういうオファーが舞い込むことが多くなったのかセッション参加、ギタリストとしてツアー参加、他のバンドのアルバムへの参加などが目立つようになり、それはそのまま彼のライフワーク的な仕事になっていき、本業はなかなかリリースされなくなっていた。創作活動とバンドの維持に比べればセッションワークは気楽で、他人様のツアー参加も気楽なものだったのかもしれない。当然名前が出るから雇う側はそのネームバリューの恩恵も被った事だろうし、お互いに悪くない仕事だったか。
ピンク・フロイドやシン・リジィでのギタリスト参加が有名なSnowy Whiteはソロ活動初頭からシングルヒットを放ったので、知名度もそれなりにあり、且つヒット作のAOR路線とは裏腹に根本的にはブルースギター野郎なので継続的にソロ活動やアルバムもリリースしているからマニアックなリスナーには知られている。その中から1998年にEPとして当初はリリースされていたジミヘンカバーの「Littel Wing」をメインとした作品の後、デイヴ・ギルモアと「Love, Pain & Sorrow」なるセッションシングルをリリースしたので、その後に「Melting」なるタイトルでアルバムとして纏めて再度リリースしている。黄金期のピンク・フロイドを支えていた二人でもあり、以降のスノーウィ・ホワイトはどちらかと言えばロジャー・ウォーターズのライブ活動に寄り添っていたのでギルモアとのセッションはどうなのかとも思ったが、そこまで固執する時期でもなかったのか、ロジャー・ウォーターズのツアーに参加するかしないかの時期にギルモアとのセッションを創り上げている。曲自体はスノーウィ・ホワイトらしい、AORっぽい風味の中に味わいのある落ち着いた大人のロック、ダイアー・ストレイツみたいな感じもするが、そこになるほどギルモアのストラト感満載のギターが刺さり込んでくる刺激的な作品。
アルバムそのものは、得に「Little Wing」を期待して聴く人も多いだろうが、曲はあの「Little Wing」ながらもまるで異なるアプローチなのは面白いと言うか不思議と言うか楽しめるようで楽しめない感じであまり意識しないでアルバムとして聴いている方が良いかもしれない。アルバムとして聴いているとやはり大人のロック、落ち着いた感触のする地に足着けたどっしりとした重みと風格すらも感じさせるサウンドなので、聴く側もじっくりと味わう方が良い。歌い方にしても往年のスターたちと仕事していた関係からか、その風格みたいなものが影響しているのか、かなり深みのあるボーカルが身についているようだ。案外気づかなかったが、英国ブルース・ロックの進化系をしっかりと歩み続けているサウンドの答えのひとつがここにあると言える割と外せない作風。

80年代初頭のピンク・フロイド崩壊劇あたりからデヴィッド・ギルモアはそういうこだわりから切り離れた単純なギタリスト活動を望んでいたのか、その人柄からそういうオファーが舞い込むことが多くなったのかセッション参加、ギタリストとしてツアー参加、他のバンドのアルバムへの参加などが目立つようになり、それはそのまま彼のライフワーク的な仕事になっていき、本業はなかなかリリースされなくなっていた。創作活動とバンドの維持に比べればセッションワークは気楽で、他人様のツアー参加も気楽なものだったのかもしれない。当然名前が出るから雇う側はそのネームバリューの恩恵も被った事だろうし、お互いに悪くない仕事だったか。
ピンク・フロイドやシン・リジィでのギタリスト参加が有名なSnowy Whiteはソロ活動初頭からシングルヒットを放ったので、知名度もそれなりにあり、且つヒット作のAOR路線とは裏腹に根本的にはブルースギター野郎なので継続的にソロ活動やアルバムもリリースしているからマニアックなリスナーには知られている。その中から1998年にEPとして当初はリリースされていたジミヘンカバーの「Littel Wing」をメインとした作品の後、デイヴ・ギルモアと「Love, Pain & Sorrow」なるセッションシングルをリリースしたので、その後に「Melting」なるタイトルでアルバムとして纏めて再度リリースしている。黄金期のピンク・フロイドを支えていた二人でもあり、以降のスノーウィ・ホワイトはどちらかと言えばロジャー・ウォーターズのライブ活動に寄り添っていたのでギルモアとのセッションはどうなのかとも思ったが、そこまで固執する時期でもなかったのか、ロジャー・ウォーターズのツアーに参加するかしないかの時期にギルモアとのセッションを創り上げている。曲自体はスノーウィ・ホワイトらしい、AORっぽい風味の中に味わいのある落ち着いた大人のロック、ダイアー・ストレイツみたいな感じもするが、そこになるほどギルモアのストラト感満載のギターが刺さり込んでくる刺激的な作品。
アルバムそのものは、得に「Little Wing」を期待して聴く人も多いだろうが、曲はあの「Little Wing」ながらもまるで異なるアプローチなのは面白いと言うか不思議と言うか楽しめるようで楽しめない感じであまり意識しないでアルバムとして聴いている方が良いかもしれない。アルバムとして聴いているとやはり大人のロック、落ち着いた感触のする地に足着けたどっしりとした重みと風格すらも感じさせるサウンドなので、聴く側もじっくりと味わう方が良い。歌い方にしても往年のスターたちと仕事していた関係からか、その風格みたいなものが影響しているのか、かなり深みのあるボーカルが身についているようだ。案外気づかなかったが、英国ブルース・ロックの進化系をしっかりと歩み続けているサウンドの答えのひとつがここにあると言える割と外せない作風。
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