Pete Brown & Piblokto! - Thousands on a Raft

0 Comments
Pete Brown & Piblokto! - Thousands on a Raft (1970)
B01KBI8RPU

 当然ながら時が経過すればするほどに音楽は増えていくし進化していくから聴くべき枚数も増えていく。リアルタイムで増えていくものと、過去歴の深掘りの影響から増えていくのと両方あるから果てしなく広がりつつある気がするが、そんなに幅広げて聴いてもしょうがない。そりゃ聴けば好みの音に出会えるチャンスも増えるからそれを探しているとも言えるが、なかなかどれもこれも良くてホントに好みのサウンドってどれだっけ?的に果てしなくなる時もある。本末転倒だなと思う時には自分的原点のロックに還ってくると居心地の良さを味わえて楽しめる。

 Pete Brown & Piblokto!の1970年リリースのセカンド・アルバム「Thousands on a Raft」。この年ピブロクト!で出て来てから既に2枚目をリリースしてきた強者ピート・ブラウン。ご存知クリームの歌詞を書いてその世界観を知らしめた人だが、幾つかのセッションバンドを組んでいて、ボーカルを担っているが、歌詞に反して随分と粗野なスタイルの歌がトレードマークにもなっている。同じようにバンドの音も70年代初頭のごった煮ロックそのままでサイケからジャズ、オルガンからクラシカル、さらにはジミヘン的な世界観まで入り込んでいる何でもあり的なワケの分からなさが如何にもこの時代的で、ロックとしか言えないムードが堪らない。この時代だとまだこれでも売れるだろう、売れるんじゃないかとも思えるから不思議で、アルバムそのものはハーベストからリリースされているのもあり、名盤、とは言い過ぎだがかなり聴き応えある作品に仕上がっている。それでも超絶個性的かと言われるとそこまででもないから難しい。

 ロックがもっとも白熱していた黎明期でもあるし、何でも出来るし、やってみれば良い的な時代だからこその名盤でバンドらしい、ガツンガツンとぶつかりあうようなサウンドが聴いているとハマり込んでいく。アルバムジャケットの不思議さもハーベストのこの時代らしいし、聴いてみればそれらしいムードとサウンド、当然演奏はそこそこの上手さでぶつかりあっているから楽しめます。ピート・ブラウンの歌声はさほど気になるものでもないが、バンドが良い。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply