Kevin Ayers - That's What You Get Babe
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Kevin Ayers - That's What You Get Babe (1980)

普通に聞いたら普通にポップスだろ、と思えるのが当たり前なカンタベリーシーンのポップ感覚だが、それでもやはり妙な質感が残るのは気のせいか、今の時代にもなるとそれも感じないままに古き良きポップスに聞こえるのかもしれない。ケヴィン・エアーズの作品を聴いていると、そうそうこの人のポップ感覚ってこういうのだった、と再認識してしま い、それを聴きながらふと普通にポップスなのかもしれないとも感じだからの序文だが、やはりどこか変。まず流行に乗っている部分が何一つ見当たらない。楽曲構成はオーソドックスなスタイルを踏襲しているのでさほど新しい感は見当たらない。かと言ってヘヴィやソフトや妙なロックには触れていないからあるがままギターを片手に出来上がった作品を適度なビートで演奏している、見合ったアレンジやイメージに合うムードを入れて録音している。ギターには盟友オリー・ハルソール呼んできて雰囲気に合わせて弾いてもらう、それこそがケヴィン・エアーズ作品の音にもなっているからこの二人によるプロジェクトなのかもしれない。
Kevin Ayersの1980年リリース作「That's What You Get Babe」は本人からするとほぼ黙殺する作品だったようなので、どこにも特筆すべき部分が見当たらない作品とは認識していたのかもしれない。それでもオリー・ハルソールのヘヴィギターが炸裂すべきところでは炸裂してくれているし、相変わらずの低音な歌声が痺れるポップ作品が並んでいる、割と軽快で聴きやすいアルバム。難しいのはこれくらいだったら簡単に出来上がっちゃうだろうと思えるくらいの作品で、何かを狙って創った作品には思えない点。この後イビザ島へ行ってしまうので、色々と辟易していた時期の契約消化のための作品だったのかもしれないし、だからこそこの妙なピンク基調のジャケットにしているとも思う。良く言えばサルバドール・ダリの唇のソファの雰囲気を持ち込んでいるが、どうにもなイメージ。
中身の曲調も脳天気に近いものが多く、それはそれで楽しめるがコアなファン向けになるだろうか、60年代からシーンに登場してきた英国のロックシンガー達は皆が皆この頃方向性に戸惑い、多々悩み、大きな壁に出会っているような時期、キンクスにしてもストーンズにしてもフーにしても同じだし、その意味ではケヴィン・エアーズも同じかもしれない。才能ある若者だった連中の同じジレンマ、とでも言うべきか。悪くはない作品で、ケヴィン・エアーズらしさもあるが、突出した何かも見当たらないアルバムとしか書けない自分も聴き込み不足。

普通に聞いたら普通にポップスだろ、と思えるのが当たり前なカンタベリーシーンのポップ感覚だが、それでもやはり妙な質感が残るのは気のせいか、今の時代にもなるとそれも感じないままに古き良きポップスに聞こえるのかもしれない。ケヴィン・エアーズの作品を聴いていると、そうそうこの人のポップ感覚ってこういうのだった、と再認識してしま い、それを聴きながらふと普通にポップスなのかもしれないとも感じだからの序文だが、やはりどこか変。まず流行に乗っている部分が何一つ見当たらない。楽曲構成はオーソドックスなスタイルを踏襲しているのでさほど新しい感は見当たらない。かと言ってヘヴィやソフトや妙なロックには触れていないからあるがままギターを片手に出来上がった作品を適度なビートで演奏している、見合ったアレンジやイメージに合うムードを入れて録音している。ギターには盟友オリー・ハルソール呼んできて雰囲気に合わせて弾いてもらう、それこそがケヴィン・エアーズ作品の音にもなっているからこの二人によるプロジェクトなのかもしれない。
Kevin Ayersの1980年リリース作「That's What You Get Babe」は本人からするとほぼ黙殺する作品だったようなので、どこにも特筆すべき部分が見当たらない作品とは認識していたのかもしれない。それでもオリー・ハルソールのヘヴィギターが炸裂すべきところでは炸裂してくれているし、相変わらずの低音な歌声が痺れるポップ作品が並んでいる、割と軽快で聴きやすいアルバム。難しいのはこれくらいだったら簡単に出来上がっちゃうだろうと思えるくらいの作品で、何かを狙って創った作品には思えない点。この後イビザ島へ行ってしまうので、色々と辟易していた時期の契約消化のための作品だったのかもしれないし、だからこそこの妙なピンク基調のジャケットにしているとも思う。良く言えばサルバドール・ダリの唇のソファの雰囲気を持ち込んでいるが、どうにもなイメージ。
中身の曲調も脳天気に近いものが多く、それはそれで楽しめるがコアなファン向けになるだろうか、60年代からシーンに登場してきた英国のロックシンガー達は皆が皆この頃方向性に戸惑い、多々悩み、大きな壁に出会っているような時期、キンクスにしてもストーンズにしてもフーにしても同じだし、その意味ではケヴィン・エアーズも同じかもしれない。才能ある若者だった連中の同じジレンマ、とでも言うべきか。悪くはない作品で、ケヴィン・エアーズらしさもあるが、突出した何かも見当たらないアルバムとしか書けない自分も聴き込み不足。
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