Caravan - The Album
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Caravan - The Album (1980)

何かのきっかけでロックが好きになり、その周辺から色々と聴き漁る幅が広がっていくが、いつでも新鮮な刺激があるとそれに夢中になって進んでいく。当然気になるフレーズやかっこ良い曲、フレーズに痺れて何度も聴き込み、ふとまた新たな刺激を何かで聴いてしまうと今度はそれはコンセプトアルバムとしての出来映えだったり、妙な楽曲の組み立て方だったりと常に聴いた事のないような組み合わせや歌声やアレンジ、曲構成やリズム、または楽器のテクニカルさ加減に刺激を受けたりもする。そんな色々な楽しみ方があるのに、まだ他の人と話したりすると面白い角度で聴いていたり、見えてなかった点を話されたりするから深くて、名盤として知られるアルバムですら、自分でも何度も聴いたアルバムですらそういう発見がある。
カンタベリーシーンの雄、Caravanは1978年にレコード会社との契約を切られて一旦バンドも解体しているが、翌年にはまたメンバーが再結集してライブを行い、そのライブアルバムを持って契約を果たそうとしていたらしいが、その合間にリチャード・シンクレアがまたしても離脱してしまったのでそのライブアルバムはお蔵入りにして、スタジオ制作に入ったらしい。ここではデイブ・シンクレアも戻ってきているのでほぼ全盛期メンバーによる再結集だったが、リチャード・シンクレアもこの後また戻ってきているからその夢は次作「Back to Front」で叶っているが、今回はその境目となった1980年リリースの「The Album」。リチャード・シンクレアは居ないが、パイ・ヘイスティングの秀逸なソングライティングは相変わらず、と言いつつもデイブ・シンクレアとパイ・ヘイスティング、更にジェフ・リチャードソンも加わっての作曲陣営となっているから割と民主主義的なアルバム、言い換えれば統一性が無いアルバムになるはずなのが、見事にキャラバンというバンドの味付けに包まれての傑作に仕上がっているから面白い。だからこそ「The Album」とのタイトルにしたのか、とある種の自信の現れが見える気がする。
この浮遊するポップセンスは果たして誰のものなのか、歌メロはパイ・ヘイスティングが創っているとするならばこの統一性のあるメロディセンスは納得するが、そこまでは傍から聴いていてもよく分からない。ただ、曲によってのセンスのバラツキは感じるのでそれをパイ・ヘイスティングが纏め上げてしまっているのだろう、と勝手な解釈で聴いている。その意味では一貫してあのキャラバンの作風、雰囲気、独特のジャズ風味ポップス的エッセンスを含むロック、カンタベリーシーンからちょいと上にあるセンスは傑出している作品で、アルバムジャケットのダサさが音の秀逸さを台無しにしている気がするが、中身は素晴らしい。自分も1980年リリースでこのジャケットなら入手するのは後回しでも良いかと聴くのは結構経ってからだった気がする。それでも聴いてみれば一旦解散した影響など皆無、どころかそれによってリフレッシュして作り直せたのじゃないかと思われる程に抜けきっている作品。

何かのきっかけでロックが好きになり、その周辺から色々と聴き漁る幅が広がっていくが、いつでも新鮮な刺激があるとそれに夢中になって進んでいく。当然気になるフレーズやかっこ良い曲、フレーズに痺れて何度も聴き込み、ふとまた新たな刺激を何かで聴いてしまうと今度はそれはコンセプトアルバムとしての出来映えだったり、妙な楽曲の組み立て方だったりと常に聴いた事のないような組み合わせや歌声やアレンジ、曲構成やリズム、または楽器のテクニカルさ加減に刺激を受けたりもする。そんな色々な楽しみ方があるのに、まだ他の人と話したりすると面白い角度で聴いていたり、見えてなかった点を話されたりするから深くて、名盤として知られるアルバムですら、自分でも何度も聴いたアルバムですらそういう発見がある。
カンタベリーシーンの雄、Caravanは1978年にレコード会社との契約を切られて一旦バンドも解体しているが、翌年にはまたメンバーが再結集してライブを行い、そのライブアルバムを持って契約を果たそうとしていたらしいが、その合間にリチャード・シンクレアがまたしても離脱してしまったのでそのライブアルバムはお蔵入りにして、スタジオ制作に入ったらしい。ここではデイブ・シンクレアも戻ってきているのでほぼ全盛期メンバーによる再結集だったが、リチャード・シンクレアもこの後また戻ってきているからその夢は次作「Back to Front」で叶っているが、今回はその境目となった1980年リリースの「The Album」。リチャード・シンクレアは居ないが、パイ・ヘイスティングの秀逸なソングライティングは相変わらず、と言いつつもデイブ・シンクレアとパイ・ヘイスティング、更にジェフ・リチャードソンも加わっての作曲陣営となっているから割と民主主義的なアルバム、言い換えれば統一性が無いアルバムになるはずなのが、見事にキャラバンというバンドの味付けに包まれての傑作に仕上がっているから面白い。だからこそ「The Album」とのタイトルにしたのか、とある種の自信の現れが見える気がする。
この浮遊するポップセンスは果たして誰のものなのか、歌メロはパイ・ヘイスティングが創っているとするならばこの統一性のあるメロディセンスは納得するが、そこまでは傍から聴いていてもよく分からない。ただ、曲によってのセンスのバラツキは感じるのでそれをパイ・ヘイスティングが纏め上げてしまっているのだろう、と勝手な解釈で聴いている。その意味では一貫してあのキャラバンの作風、雰囲気、独特のジャズ風味ポップス的エッセンスを含むロック、カンタベリーシーンからちょいと上にあるセンスは傑出している作品で、アルバムジャケットのダサさが音の秀逸さを台無しにしている気がするが、中身は素晴らしい。自分も1980年リリースでこのジャケットなら入手するのは後回しでも良いかと聴くのは結構経ってからだった気がする。それでも聴いてみれば一旦解散した影響など皆無、どころかそれによってリフレッシュして作り直せたのじゃないかと思われる程に抜けきっている作品。
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