Gong - You
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Gong - You (1974)

スペイシー=宇宙的な雰囲気を感じる楽曲を奏でるバンドや曲は数多い。60年代からテーマとして取り上げられているし、その夢的な世界の象徴として宇宙はモチーフになるし、それでいて現実的でもあり各国がこぞって取り敢えずの月探索に精を出して開発力を競っていたが、いつしかそれは当たり前に出来るだろうとの技術力の向上から月そのものへの探索は下火になっていったし、そもそもそこまで探索すべきモノも無かったのかもしれない。そこから先の火星や金星、木星への探索は難しいし、結局地球圏の外に多少出れるかというレベルでしかなったのが今の時代のオチとも思う。それでも70年代頃までは宇宙に対する憧れも大きく、音楽の世界でも宇宙をイメージするサウンドが多数模索されて今では何となくスペイシーなサウンドと言うとああいうのだろうとのイメージが共通する程度にはなっている。
Gongは正に宇宙空間の音を出していたバンドだとの認識も強く、その意味ではジミヘンやホークウィンドと並んで言われる事もあるかもしれない。それはデビッド・アレンとジリ・スミスの妙な物語「ラジオ・ノーム・インヴィジブル」の世界観に繋がっているが、アルバム3枚使っての壮大なストーリーは音楽との相性もあって、ゴングがもっとも充実していた時期、音楽的にもかなり実験しながら、面子に恵まれた事も手伝って見事に音を具現化出来たバンドだ。1974年にリリースされた「You」はその三部作の最終作となり、クライマックスがいくつも訪れる傑作になってて、正にスペイシーと言われる音楽世界がこれでもかとばかりに散りばめられてて、なるほどこれぞ宇宙か、と納得する。それは偏にティム・ブレイクのシンセサイザー音に尽きるが、物語はアレン・スミス夫妻の賜物、そこに後のフュージョンゴングを制覇するピエール・ムーランのドラムが重なっているから音的なセンスの良さは伺えるだろう。
ゴングもバンド遍歴が複雑化しているし、正体は何なのかもよく分からないバンドで、初期のアレン調のクレイジーさが宇宙観に流れ、そこで本作を機にゴングを辞めてしまったが、バンドはその後見事にテクニカルなフュージョンバンドへと進化し、一方のアレンも自身の名を冠してのゴングを復活させていてメンバーが流動的と言うかカンタベリー系列のバンドは皆が皆そうだが、友人たちが何となく集まってバンド組んでアルバム出してるからその都度名前が変わり、また昔の名前も引っ張ってきたり忙しい。ジャズ界のようにリーダーアルバムとして名前で認識していく方が分かりやすいのかもしれない。ここではスティーブ・ヒレッジが一旦脱退したのにゲスト参加しているし、何でもありで楽しそうだ。そしてアルバムは強烈なインパクトは放つ事なくそのままほんわかと作品を終えていく。もしかしたらここで終わりとも決めてなかったのかもしれないし、特に物語を止める、続けるなども考えてなかったのかもしれない、そんなエンディングを迎えている。

スペイシー=宇宙的な雰囲気を感じる楽曲を奏でるバンドや曲は数多い。60年代からテーマとして取り上げられているし、その夢的な世界の象徴として宇宙はモチーフになるし、それでいて現実的でもあり各国がこぞって取り敢えずの月探索に精を出して開発力を競っていたが、いつしかそれは当たり前に出来るだろうとの技術力の向上から月そのものへの探索は下火になっていったし、そもそもそこまで探索すべきモノも無かったのかもしれない。そこから先の火星や金星、木星への探索は難しいし、結局地球圏の外に多少出れるかというレベルでしかなったのが今の時代のオチとも思う。それでも70年代頃までは宇宙に対する憧れも大きく、音楽の世界でも宇宙をイメージするサウンドが多数模索されて今では何となくスペイシーなサウンドと言うとああいうのだろうとのイメージが共通する程度にはなっている。
Gongは正に宇宙空間の音を出していたバンドだとの認識も強く、その意味ではジミヘンやホークウィンドと並んで言われる事もあるかもしれない。それはデビッド・アレンとジリ・スミスの妙な物語「ラジオ・ノーム・インヴィジブル」の世界観に繋がっているが、アルバム3枚使っての壮大なストーリーは音楽との相性もあって、ゴングがもっとも充実していた時期、音楽的にもかなり実験しながら、面子に恵まれた事も手伝って見事に音を具現化出来たバンドだ。1974年にリリースされた「You」はその三部作の最終作となり、クライマックスがいくつも訪れる傑作になってて、正にスペイシーと言われる音楽世界がこれでもかとばかりに散りばめられてて、なるほどこれぞ宇宙か、と納得する。それは偏にティム・ブレイクのシンセサイザー音に尽きるが、物語はアレン・スミス夫妻の賜物、そこに後のフュージョンゴングを制覇するピエール・ムーランのドラムが重なっているから音的なセンスの良さは伺えるだろう。
ゴングもバンド遍歴が複雑化しているし、正体は何なのかもよく分からないバンドで、初期のアレン調のクレイジーさが宇宙観に流れ、そこで本作を機にゴングを辞めてしまったが、バンドはその後見事にテクニカルなフュージョンバンドへと進化し、一方のアレンも自身の名を冠してのゴングを復活させていてメンバーが流動的と言うかカンタベリー系列のバンドは皆が皆そうだが、友人たちが何となく集まってバンド組んでアルバム出してるからその都度名前が変わり、また昔の名前も引っ張ってきたり忙しい。ジャズ界のようにリーダーアルバムとして名前で認識していく方が分かりやすいのかもしれない。ここではスティーブ・ヒレッジが一旦脱退したのにゲスト参加しているし、何でもありで楽しそうだ。そしてアルバムは強烈なインパクトは放つ事なくそのままほんわかと作品を終えていく。もしかしたらここで終わりとも決めてなかったのかもしれないし、特に物語を止める、続けるなども考えてなかったのかもしれない、そんなエンディングを迎えている。