Within Temptation - Entertain You

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Within Temptation - Entertain You (2020)


 二十年ほど前からシーンに登場してきたゴシックメタル、そして嬢メタルの流れは時代で見れば一瞬にしてシーンが移り変わり、残ったバンドもさほど多くはないままに時が経過していき、当然の如くバンドは時代に踏襲され解体され、残るべきバンドだけが乗っている。それでも変貌せざるを得ない音楽シーンの中にいて、ゴシックバンド的エッセンスをきちんと持ちつつも進化して時代に即した音を編み出し続け、それもまたシーンでの唯一感を出していくのは相当に大変な事だろうと思う。かと言ってあまりにも音楽性が以前とかけ離れてしまってはリスナーが付いてこれないし、運営は色々考えるのだろうと。

 Within Temptationも20年を超えるその筋のベテランバンドで、ボーカルのシャロン・デン・アデルは既に3児?の母でそれなりの年齢のハズだが、新作シングルリリース作「Entertain You」ではまずバンドイメージ写真ではショートの赤毛、同プロモーションビデオではLacuna Coilの二番煎じかと思うようなピエロチックな作品と何考えてるのか分からないが、楽曲は相変わらずの品質を保っているので文句なし。さすがのキャッチーメロディにフックも効いててシングルリリースしてくるのも分かる。聴いているとその進化具合にも驚くが、面白い事にバンドの元々持っているイメージや音世界は崩さずにアレンジやリズム、ビートが進化しているのか、流行りもののサウンドを取り入れているからかありそうで聴かれない斬新な作風に聴こえてくる。この勢いでアルバム作ってたらいつもの作品以上にポップでキャッチー且つ明るいアルバムになりそうだ。

 どうもこの年はアメリカでエヴァネッセンスとのジョイントツアーを画策していたらしく、それに向けてエイミー・リーとも色々打ち合わせていたのか、セッション活動もしていたようで、それに加えて両者でシングルやアルバムを同時にリリースして話題作りも画策していたような節もあるが、状況がそれを許してくれず、待ちきれないかのようにシングルをリリースしてきた。自分がWithin Temptationに出会ってからも十数年経過しているが、相変わらずその面白さに驚かされるのはさすがにこのバンドがシーンの第一線で生き残っている理由だろう。



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フレ
Posted byフレ

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