Battle Beast - No More Hollywood Ending

0 Comments
Battle Beast - No More Hollywood Ending (2019)
B07NBW44PJ

 ヨーロッパ諸国の人口数は日本に比較するとひとつの県レベルに近い国々も多いので、改めてそこまで大きい国々ではないのだと認識する。それでいて北欧メタルやヨーロッパのロックバンドの多彩さ多様さ、革命的なサウンドの排出や歴史的背景からのユニークさも含めての良質なバンドの多さにマジマジと感心する。日本もその意味では相当に大きな国だろうし、文化的歴史的にも何ら遜色なく、どころか更に上回る国に思えるし、ロック的な面での革新さも独自文化の発展も含めてそりゃ世界に認められてもおかしく無かろうという次元にある。古い人間はその辺の意識が希薄で、今の日本の報道を見ていてもその卑下したものの見方には違和感があるが、それでも謙遜した日本の姿として映っているならともかく、どうもそのようには感じないのでどうなのかとも思う。

 Battle Beastの2019年リリース5枚目のアルバム「No More Hollywood Ending」が本ブログに登場していないとは忘れていた。メインのソングライターが脱退してからの作品なので、これもまたどういう風に進化するのか期待半分でもあったが、端的に聴けば良く出来ているアルバムに仕上がっている。アルバムがリリースされた時に聴いた際には少々ポップに寄りすぎたようにも聴こえたが、時間が立ってから聴き直してみれば、そういう面もありつつバトル・ビーストの次なる方向性のひとつを示唆したアルバムでもあろうかと思える。キャッチーで80s路線ながらダンサンブルな中にド迫力のボーカルを突っ込んでくるスタイルで、バンドとしては恐らくはボーカルのノーラ姐さんを前面に押し出してバンドのリフレッシュを図っている面もあるように感じるから、その意味では成功しているようだ。フィンランドでは結構なヒットを放ったバンドとして知られているので簡単に崩壊する事もないだろうし、この路線も前作までのバンドのイメージからかけ離れた作品でもないので、どんどんと挑戦して進めていってほしい。

 ヘヴィなリスナーからすればこれまでの唸り出すような野性的なスタイルのサウンドが奥に引っ込み、ダンサンブルでキャッチーな面が強く出てきているからメタル度が薄まったように思うだろうし、ソロプレイのバトル的な白熱ぶりも減ったように思えるので、メタルバンド成分が足りなく感じる。ただ、一方ではこういうダンサンブルなキャッチーさを持つメタルも有り得るのかと斬新な側面もあるので悪い面ばかりでもなく、進化を期待したいバンド。歌の迫力はお墨付きだし、かなりバリーエーション豊かな曲調を歌えるだろうから極端にポップに振っても平気だろう。とは言え、これまでバンドとして築き上げてきたイメージからはどうしても柔和になってしまうのはやむを得ないか。その失った面はBeast in Blackに任せるのだろう。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply