Red Hot Chilli Peppers - The Uplift Mofo Party Plan

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Red Hot Chilli Peppers - The Uplift Mofo Party Plan (1987)
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 ファンクのグルーブをロックに持ち込み、消化させた代表例はやはりレッチリになるだろう。ミクスチュアロックと区分けに困ったジャンル分けの発祥にもなっている気がするが、基本的にファンクロックそのままながら、何がファンク的なのかと問われるとなかなかに難しく、ボーカルに至ってはまるでファンクなど見当たらない歌い方とスタンスなのでどういう事かと、出てきた頃から不思議な立ち位置のバンドとして見ていた。ところがどんどんと市民権を得ておバカなだけでなく世間的に認知されたバンドになっていくのだから面白い。自分もそのまま見てたが、全く取っ付けなかった世界で、今でこそ普通に聴いてるが、こういう音の面白さを理解するのには時間が掛かった。

 Red Hot Chilli Peppersの1987年リリースの3枚目のアルバム「The Uplift Mofo Party Plan」はオリジナルメンバーにて初の録音、と意味の分からない形容詞が付いているが、紆余曲折でメンバーが揃うタイミングのないままバンドが進んでいったとの事だろう。レッチリは元々フリーのアイディアによるバンドだったと認識しているが、だからこそファンクなスタイルがバンドの芯だし、ベースありきのバンドのサウンドになってるのも当然。他の面子はそれなりでおバカをしながらの世間を騒がせる仲間的な意味合いが強く見えていたが、多分そのままで、それを超えてのバンドサウンドの探求となるとメンバーの力量が不足していたのか、面子が入れ替わっていく。もっともそれだけでなく現実的な問題も多かったが、よく凌いでここまで来ていると不思議に思うくらいの強運の持ち主達とも言えるか。

 さて、本作はこの後の王道を走るサウンドやバンドのスタンスとはちょいと異なってて、自分的にはこの辺の初期あたりの方が好みだ。それは恐らく飛び跳ねるようなファンクサウンドがロックと見事に相まって昇華されているからだろう。遠回りしてきたが、こういうサウンドを欲していたのかもしれないと今更ながら辿り着いた感もあるが、今でこそ思える話で、昔は全然ダメだったから、音楽の面白さを感じる。おバカな部分はパンクエッセンスとも言えるから、ファンクとパンクとロックとラップとヘヴィネスを軽く出したサウンド、すなわちミクスチュアとカテゴライズされるのも分かるが、それこそロック。この辺りからアメリカが持ち直してシーンを引っ張っていく事になった気がする。当時からこの新鋭サウンドに飛び付いた連中は随分とセンス良いと思うし、普通にあのペニス靴下の写真を見てられたのも凄いと思う。





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フレ
Posted byフレ

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