Prince - Around the World in a Day

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Prince - Around the World in a Day (1985)
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 R&B、ソウル、ファンクと大きくは黒人系の音楽として一言で包まれているが、その実そりゃ当然ながら多彩なサウンドがあり、ロックやポップスと同じく時代の流行もあるから簡単にひとまとめには言えない世界だ。自分的に好むのはどこまで聴いても独特のグルーブ、ノリ、グイグイする流れらしいから、その意味ではどれ聴いても良いね、と感じるだろうし、逆にはJBほどのファンクは無いらしい、とも気づく。自分のリアルタイム性からすると、どれもこれもプリンスに繋がっていて、彼はこの辺りを模倣して組み立てて作り上げていったのだな、と今更ながらそのルーツを認識した。

 Prince and the Revolution名義での1985年リリースアルバム「Around the World in a Day」はもっとも充実していた時期のアルバムとして語られているが、自分的には「Purple Rain」の次のアルバムがこれほどポップでロック色全くなしの作品なのは理解不能だった。その頃の自分はああいう強烈なロック作を期待してたので、この天才ぶりのセンスについていけてなかったし、他情報もさほどなかったからPV見たりアルバムを聴いたりしても違和感しかなかった。そこでしばらく全くプリンスは聴かなくなったが、後年になって所々で天才として名前が挙がり、いつの時代にも出てくるから、また「Purple Rain」を聴いて納得して、他のアルバムにも着手し始めるとプリンスの天才さ加減が理解出来てきて、全部が好みではないがその天才感は凄いと分かってきた。そこで再度「Around the World in a Day」を聴いてみるとなるほど、凄い才能の豊かさとこだわり具合と練られ具合が見えてきた。凄いアルバムだ、これ、と。

 表面的にキャッチーでポップ、分かりやすいビートと少ないメロディに適度に印象深い単語。自分的に好みじゃないが、そういう音作り、アルバム作り、音楽家的天才さは凡人の自分でも分かるくらい。ミネアポリスサウンドもここ最近70年代ファンクを聴いていたおかげで、より一層くっきりと独特のリズムと理解したし、一方では往年のJBとEW&Fあたりがモチーフになったプリンスのスタイルも明白になった。それを知った上で聴いていてもやはり天才的なセンス、いや、天才そのものに思えるから面白い。何だろ。凄いな。浴びるようにプリンスばかりを聴いていたらすっかりハマれるのかもしれないが、もっとロックなプリンスを聴いてみたかった。





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フレ
Posted byフレ

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