Mahogany Rush - IV

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Mahogany Rush - IV (1976)
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 期せずしてジミヘンフリーク辺りに辿り着いてしまったので幾つか漁って聴いているが、皆さんそれぞれ方向性が異なる解釈やスタンスを出しながらのフリークぶりなのも分かり、後世になればそういう冷静な分類や聴き方も出来るのは面白い。ジミヘン直系の、と言われるのは大抵ハードでワイルドでファズかかってドライブしているスタイルを指す場合が多く、そういう影響度が大きい事が伺われるが、ロビン・トロワーはそっちよりも繊細な音空間とトーンやエフェクトに影響を受けているような印象だ。更にフォロワーとコピー屋さんは異なってて、ジミヘンフリークの中から自身の個性を出し切っていくプレイとジミヘンに成り切る人たちとの違いだ。

 カナダのMahogany Rushのギタリストで有名なフランク・マリノもジミヘンフォロワーとして知られているが、1976年リリースのメジャー一作目、通算4枚目「 IV」では気合の入った作風が聴ける。ジミヘンフォロワーと言われつつも、カナダの個性、フランク・マリノの個性、時代に合わせたバンドのスタンスにプログレッシブ・ロックの波からの影響か、メロトロンを使ってオーケストレーションの幅を広げた音の持ち込みなど、実験意欲も見られる快作を仕上げてきた。当然フランク・マリノのギタープレイやジミヘンな雰囲気の楽曲が興味の大半となるが、ジミヘンにメロトロンって興味沸かない?物静かな楽曲スタイルなら実にメロウで美しい作品になると想像が付くだろうから期待してよろしい。

 そういうフリークぶりを除いて作品的に聴いていると、これがまたかなりの名盤じゃないかと思うレベルに仕上がっているから面白い。決してジミヘンのモノマネではなく独自個性をバンドで作り上げて、スタイルはジミヘン的なプレイを踏襲している、そんなアルバムの印象で楽曲単位でも繊細で美しい側面が強いが、アルバム全体もトータル的な作りになっているのも見事。





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フレ
Posted byフレ

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