Queen - Queen II

何かと話題の多かったクイーン
アルバムそのものはA面がホワイトサイド、B面がブラックサイドと名付けられており、ジャケットも表面は黒が基調となった有名なアートワークで、ダブルジャケットを見開くと白に包まれた悪魔チックなフレディの顔が印象に残る作りになっていてまずはそこから楽しめる。しかしこのアルバムはホントに何回買い直したんだろう?国内盤のレコードから始まって、B面のブラックサイドを凄くいい音で聴きたくてイギリスオリジナルファーストプレスなんてのも探し出して手に入れたんだけど、やっぱりB面はみんな聴き込んでいるのか、レコードの状態が良くなくて、今度はドイツ盤のアナログ再発を手に入れて聴いてみたりしたなぁ。CDになってからはあんまりこだわらなくなったので、結局ハリウッドレーベルからのリマスター盤
A面にはブライアン・メイやロジャー・テイラーの曲が入っていてそれなりのレベルを維持しているし、十分にクイーンらしさが出ているんだけど、B面のフレディ作の一大組曲には到底敵わない。「Orga Battle」のテープ逆回転から始まりいきなりクイーン独特のコーラスワークから始まるブラックサイドはこの一瞬だけでも鳥肌モノ。リマスター盤CDがリリースされて音の良さが顕著になった時にはこの逆回転部分と正回転部分との音の継ぎ目がはっきりとわかってしまって、その作りに驚いたものだ。しかしもう名曲のオンパレードで実際にライブでこの通りに演奏されたことはないのが残念だけど、「The Fairy Feller's Master-Stroke」もフレディならではとしか云えないし、「Nevermore」だってこれまでに聴いたことのないような旋律と美しさを持った曲だしさ。「March of The Black Queen」なんて考えて作れるタイトルなんだろうか?と思えるくらいかっこいいフレーズ。だってさ、「黒き女王の行進」だよ?黒い女王と云う発想もなかなかできないし、しかもその行進だもんなぁ。正に英国ならではのフレーズだよね。日本人にはとても無理なフレーズでしょ。んでもってファーストアルバムの最後にその予兆が収録されていた「輝ける七つの海」はここで見事に開花してアルバムの最後を飾っている名曲。イントロのフレディのピアノからしてとんでもなくかっこいい。A面についてあんまり語ってないのはどうしてもB面を聴く回数に比べて10分の一くらいしか聴いてないのであまり何も云えないのです…。25分ものの別アルバムだと思って聴いているからなぁ。A面も他のアルバムに分散して収録されていればもっと聴いたんだろうけどね。
しかしこれほど濃いサウンドを作り出していたクイーンがず~っとシンセサイザーなしでアルバムを作っていたというのは聴いてみると改めて驚くことですね。コーラスワークやブライアンのギターオーケストレーションがそれを可能にしていて、しかもこのアルバム180回以上とも云われるオーバーダビングを繰り返されて制作されたそうで、レコーディングの途中でテープが透けて見えるほどになったので急いでまたダビングを重ねたという逸話も残っているほどなので、今の技術だったら凄く綺麗な音でレコーディングできたんだろうなぁと思う。もちろん時代の雰囲気が重要なのでそんなことでは許されないんだけど。
ということで数あるクイーンの、フレディ伝説の中でも最も光り輝いている作品は間違いなくこの「クイーン2」
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