David Bowie - Black Tie White Noise
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David Bowie - Black Tie White Noise (1993)

海外モノの映画やテレビドラマを見ていると時にふと物凄く美しいシーンや映像美に出会い、ストーリーや流れよりもその芸術性に目を惹かれる時も多い。当然ながらちょっとそういうシーンが気になるとやたらとそんなシーンばかりが気になってしまって、映像美の作り方のセンスのようなものも音楽と同じで練り上げながら創るのだろうと。更にストーリーにその映像美が反映されるから印象深い物語が出来上がる時もあるはず。単に映像美だけでなく物語も深みを帯びていれば更に楽しめる作品に仕上がるのだから凝れば凝るほどに深みは増す。近年の映像見放題サービスだとヨーロッパものがほとんど見当たらないので、そういう映像美にこだわる作品も多くないのは残念。
David Bowieの1993年リリース作「Black Tie White Noise」。80年代のスーパースターぶりから一転してのTin Machineによるバンド活動でいわゆる英国ロックバンド的なスタイルはやり尽くした感あったのか、途中営業的に葬式ツアーを挟んでバンド解体、そして結婚記念アルバムとして作られた「Black Tie White Noise」は音楽的にどこに向かうのかなかなか見つけにくい作風に仕上がっているから尖った線が見えずに評価されにくいアルバムのようだ。自分的にもそれは同じくで、中途半端なアルバムで当時もその後も今もあまり聴いた記憶のないアルバム。どうにも小洒落たサウンドが並んでいる印象で、曲は古くからのクリームの「I Feel Fine」があったり、ミック・ロンソンとの最後レコーディングソースなど話題もあったが、インパクト無かった。はて、それでどうだったか、と改めてリリースから30年近く経過して聞き直している。
これがまたこんなに小洒落てお洒落で斬新なサウンドだったとは恐れ入る。モダンなアシッドジャズとソウルフルながらもダンサンブルな音が管楽器も含めて詰め込まれていてまるで古さを感じられない音で、それこそデヴィッド・ボウイと言わんばかりの渋い歌声で包まれた傑作。これを傑作アルバムとすぐに理解しなかった自分のセンスのなさもともかくながら、世間的な評判の低さも同じく、だ。後年になればなるほど味わい深くアルバムが聴けるのは自分が歳を重ねていった事でボウイがアルバムを作った年齢に近くなるからかもしれない。いつまでも若々しくロックを聴いているつもりが、こういう作品にも痺れてしまうのだから歳には敵わないのか。それにしても実にカッコ良い。音を聴いていて、こういう大人になりたい、なんてイメージが持てるのは凄い想像力だと我ながら思うが、そういう映像をイメージさせてくれるアルバムも凄いと思う。

海外モノの映画やテレビドラマを見ていると時にふと物凄く美しいシーンや映像美に出会い、ストーリーや流れよりもその芸術性に目を惹かれる時も多い。当然ながらちょっとそういうシーンが気になるとやたらとそんなシーンばかりが気になってしまって、映像美の作り方のセンスのようなものも音楽と同じで練り上げながら創るのだろうと。更にストーリーにその映像美が反映されるから印象深い物語が出来上がる時もあるはず。単に映像美だけでなく物語も深みを帯びていれば更に楽しめる作品に仕上がるのだから凝れば凝るほどに深みは増す。近年の映像見放題サービスだとヨーロッパものがほとんど見当たらないので、そういう映像美にこだわる作品も多くないのは残念。
David Bowieの1993年リリース作「Black Tie White Noise」。80年代のスーパースターぶりから一転してのTin Machineによるバンド活動でいわゆる英国ロックバンド的なスタイルはやり尽くした感あったのか、途中営業的に葬式ツアーを挟んでバンド解体、そして結婚記念アルバムとして作られた「Black Tie White Noise」は音楽的にどこに向かうのかなかなか見つけにくい作風に仕上がっているから尖った線が見えずに評価されにくいアルバムのようだ。自分的にもそれは同じくで、中途半端なアルバムで当時もその後も今もあまり聴いた記憶のないアルバム。どうにも小洒落たサウンドが並んでいる印象で、曲は古くからのクリームの「I Feel Fine」があったり、ミック・ロンソンとの最後レコーディングソースなど話題もあったが、インパクト無かった。はて、それでどうだったか、と改めてリリースから30年近く経過して聞き直している。
これがまたこんなに小洒落てお洒落で斬新なサウンドだったとは恐れ入る。モダンなアシッドジャズとソウルフルながらもダンサンブルな音が管楽器も含めて詰め込まれていてまるで古さを感じられない音で、それこそデヴィッド・ボウイと言わんばかりの渋い歌声で包まれた傑作。これを傑作アルバムとすぐに理解しなかった自分のセンスのなさもともかくながら、世間的な評判の低さも同じく、だ。後年になればなるほど味わい深くアルバムが聴けるのは自分が歳を重ねていった事でボウイがアルバムを作った年齢に近くなるからかもしれない。いつまでも若々しくロックを聴いているつもりが、こういう作品にも痺れてしまうのだから歳には敵わないのか。それにしても実にカッコ良い。音を聴いていて、こういう大人になりたい、なんてイメージが持てるのは凄い想像力だと我ながら思うが、そういう映像をイメージさせてくれるアルバムも凄いと思う。
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