Jeff Beck and the Big Town Playboys- Crazy Legs

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Jeff Beck and the Big Town Playboys- Crazy Legs (1993)
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 楽器を楽しそうに弾く。基本中の基本な気がするが、Van Halen見てるとホント、どんだけ楽しいんだろうと思うくらいに楽しそうにギターを弾いているし、バンドを楽しんでいるように見える。ビジネス面やら健康面など色々あるのは当然だが、それでもギターを弾いている姿を見る度にホントに楽しそうにしているので見ている側も楽しくなる。当たり前だけどやってる側が面白くなけりゃ見てる側も面白くないだろうよ。ロックだから色々な方向性もあるし、楽しませるだけじゃないのもあるが、基本はやはりリスナーを楽しませる、前に自分が楽しむ、じゃなかろうか。そういう人ってあまり見当たらなくて、大抵は楽しむというよりも恍惚と自分に酔うばかりでそういうギタリストなら多数思い付いたが…。

 Jeff Beckが1993年になりジーン・ヴィンセントのコピーアルバム「Crazy Legs」をリリースしている。まんまジーン・ヴィンセントなロカビリーで、編曲も何もなく、心のロカビリーサウンドを出せるバンドを見つけたから一気に録音した作品のようだ。ベック自身も改めてジーン・ヴィンセントのバンドに在籍していたクリフ・ギャラップのプレイをひたすらコピーして練習し直したらしいから見事に成り切ったプレイが聴ける。コレ、ベックだと言われなきゃ普通にロカビリーのアルバムでしょ、で終わるくらいにはそっくり。何ら突出していないロカビリーバンド。つくづく思うのは昔のバンドってホントに上手かったと。50年代のロカビリープレイをコピーしてこういう速弾きやフレージングって事は昔もそのままだったろうし、実際レス・ポールのプレイを聴いたりするととんでもないフレーズのオンパレードだし、ロカビリーも同じく凄いのは多い。今よりも全然凄さが見れるのは間違いない。ジャズ上がりやミュージシャンたるもの、それくらい出来ないと商売にならないのもあっただろうか。

 この作品はベックが憧れの時代に戻り、自分でもそういうギターをプレイしてみたいとの想いから出来上がっているがそれでも凄いプレイと思う。ベックも凄いし、そのオリジナルのギタープレイヤーも凄いのが音を通じて分かる。こういうのをラジオから聴いてコピーしてたらそりゃ上手くなるし、オリジナリティも出てくるだろうと思う。更に音色の豊かさ、音作りの面でも影響を受けるし、実際本作でもベックはグレッチ使ってるのだろう。それに加えてリバーブ音やギターの尖った音作りもそのまま表現しているから楽しくこだわったのだろう。音楽やロックってこういうので十分だったのかもしれない。もっともこればかりじゃ飽きるが…。





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フレ
Posted byフレ

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