10cc - 10cc
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10cc - 10cc (1973)

今となってはロックとポップの差はさほど大きくない、どころか同義じゃないかとすら思える事も多いが、昔は自分的に物凄く明確にその境目を持っていた。単純に書けばロックはカッコ良くないとダメだ、と。キャッチーでもコミカルでもなく単にカッコ良い、そのカッコ良さの基準が人それぞれ異なるのはあり得ない、ロックのカッコ良さはひとつだけ、くらいにスジが通ったカッコ良さと思ってたかも。そこまでは極端だが、狭義のロックは今でもそうだと思ってる。音楽的な意味ではさほど区別されなくても良いかもしれないが、スタンスや見かけ、ポリシー的なのはそうあってほしい。ただ、そうも行かないからロックは死んだのかもしれん。
10ccの1973年デビューアルバム「10cc」は当初からコミックバンド的なイメージを持たせるウルトラスーパーキャッチーなポップスアルバムだったが、今じゃ天才集団の傑作アルバムとして知られている。売るためのイメージと後世に残されていくアルバムの存在は必ずしもマッチしないが、本作もそれに近いだろう。昔聴いた時は絶対こんなのは自分的に聴かないアルバム、バンドだと思ったが、今聴くととんでもなく天才的なアルバムに聴こえるのだから恐ろしい。曲によりけりだが、ザッパ聴いてる感じにもなるしビートルズ聴いてる感じにもなるし、それこそパワーポップ聴いてる感じになる時もあり、それだけバリエーション豊かなサウンドが詰め込まれている作品だ。コミカル、即ちふざけて聴こえるのはファルセット声で歌っている曲が多いからだろう。プリンスのアルバムでも似たような雰囲気あるが、ファルセットで歌うなどミュージシャンとしてあるまじき手法だ、しかもデビューアルバムでそれはないだろう、と。そのふざけた姿勢も才能あるからこそと思えるのはなかなか時間がかかった。
凄いな、このアルバムってここまで名盤だったのか。それどころか10ccの凄さをマザマザと味わえるし、楽曲のセンスの高さも当然ながら楽器演奏のテクニックの高さも素晴らしい。ロックと呼ぶにはあまりにも音楽的、音楽家すぎて優等生的だからダメだったのもあるか。つくづく遠回りしながら音楽に捕らわれている自分も情けないが、その境地に辿り着いただけマシと思い、今この素晴らしきアルバムとバンドを楽しみ直そう。

今となってはロックとポップの差はさほど大きくない、どころか同義じゃないかとすら思える事も多いが、昔は自分的に物凄く明確にその境目を持っていた。単純に書けばロックはカッコ良くないとダメだ、と。キャッチーでもコミカルでもなく単にカッコ良い、そのカッコ良さの基準が人それぞれ異なるのはあり得ない、ロックのカッコ良さはひとつだけ、くらいにスジが通ったカッコ良さと思ってたかも。そこまでは極端だが、狭義のロックは今でもそうだと思ってる。音楽的な意味ではさほど区別されなくても良いかもしれないが、スタンスや見かけ、ポリシー的なのはそうあってほしい。ただ、そうも行かないからロックは死んだのかもしれん。
10ccの1973年デビューアルバム「10cc」は当初からコミックバンド的なイメージを持たせるウルトラスーパーキャッチーなポップスアルバムだったが、今じゃ天才集団の傑作アルバムとして知られている。売るためのイメージと後世に残されていくアルバムの存在は必ずしもマッチしないが、本作もそれに近いだろう。昔聴いた時は絶対こんなのは自分的に聴かないアルバム、バンドだと思ったが、今聴くととんでもなく天才的なアルバムに聴こえるのだから恐ろしい。曲によりけりだが、ザッパ聴いてる感じにもなるしビートルズ聴いてる感じにもなるし、それこそパワーポップ聴いてる感じになる時もあり、それだけバリエーション豊かなサウンドが詰め込まれている作品だ。コミカル、即ちふざけて聴こえるのはファルセット声で歌っている曲が多いからだろう。プリンスのアルバムでも似たような雰囲気あるが、ファルセットで歌うなどミュージシャンとしてあるまじき手法だ、しかもデビューアルバムでそれはないだろう、と。そのふざけた姿勢も才能あるからこそと思えるのはなかなか時間がかかった。
凄いな、このアルバムってここまで名盤だったのか。それどころか10ccの凄さをマザマザと味わえるし、楽曲のセンスの高さも当然ながら楽器演奏のテクニックの高さも素晴らしい。ロックと呼ぶにはあまりにも音楽的、音楽家すぎて優等生的だからダメだったのもあるか。つくづく遠回りしながら音楽に捕らわれている自分も情けないが、その境地に辿り着いただけマシと思い、今この素晴らしきアルバムとバンドを楽しみ直そう。
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