Josh Smith - Burn To Grow

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Josh Smith - Burn To Grow (2018)
Burn To Grow

 近年のブルースメン、ブルースをもこなすギタリストはブルースだけでなく様々な要素のギタープレイをきちんとモノにしてから敢えてブルースを選択して弾いている人も多いから、作風の中にブルースらしくないプレイやサウンドが入り込んでくる作品も聴ける。それでリスナーは飽きずに聴けるし、新鮮味のある刺激を楽しむし、それでいてどうもブルースから外れすぎるとしっかりと離れていくセンスもあるからなかなか微妙に難しいかもしれない。一方ではそういうプレイが出来るミュージシャンならミュージシャンからは気になる存在として知られるようになり、別の意味で人気が上がる面白さもある。

 Josh Smithは14歳の頃からプロで活躍する天才ミュージシャン、ギタリストで、2018年にリリースした「Burn To Grow」を聴いている。見事なまでにコンテンポラリーなサウンドをアルバムに詰め込んでいるが、ギタリスト的には音色も多彩、プレイも多彩、楽曲も豊富と非の打ち所のないアルバムのバランスの良さが気になるが、一方ではロック的な側面は皆無とも言える。それを求めてもいないし、そういう人でもないからその皆無さは問題ないが、おしゃれなギタープレイをこじんまりと味わうのに向いている。ブルースをベースにしながらもジャジーなフレージングも出て来るし、そもそも楽曲が3コードじゃないからブルースとも言い切れないミディアムテンポのBGM的サウンドが楽しめる。

 ところがその中にあってギターが鋭角的な音色で出て来るので気になる所が特徴的。恐らくこれからの世代ではこういうブルース風味が普通になるだろうし、新たな世代の標準的なプレイフォーマットになるとも思える。スキのない全方位網体制のギタープレイと言うのが当てはまるか、嫌いにはなれないアルバムとギタープレイ。昔で言うならロベン・フォードのソロアルバムみたいな感触がある。これからが楽しみだし、既に幾つもアルバムリリースしているからひとつづつ聴いていくのも面白そうなミュージシャン。





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フレ
Posted byフレ

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