Little Milton - What It Is : Live At Montreux

0 Comments
Little Milton - What It Is : Live At Montreux
What It Is - Live

 昔レコードをひたすら漁っている頃、R&Bとブルース、と呼ばれるジャンル分けの意味がよく理解できずにいくつも失敗していた。失敗ではないが、自分的には超絶ギターブルースをひたすら聴きたかったのに、R&B=リズム&ブルースのコーナーの作品を手に入れて聴くとどうにもソウルな音ばかりでギターが全然鳴ってこない。ブルースって書いてあるのに何が違うんだ?ブルースってそういうジャンルじゃないのか?と狭く薄い知識の中でもがき苦しんでいた。今思えばそれはR&B、すなわちソウルな世界でブルースってのはホントにブルースだけの世界でソウルとは別次元。そういう解釈だが、昔は分からなかったから。その時にリトル・ミルトンやボビー・ブランドを聴いてたらもっと分からなくなってただろう。

 そのLittle Miltonの1973年、モンタレーでのライブを収録リリースしたライブアルバムが「What It Is - Live At Montreux」だ。アルバート・キングやチコ・ハミルトンとのカップリング盤も知られているが、本作はリトル・ミルトン単独ライブ盤で、お得意のブルース&ソウルを展開している。このブルース&ソウルってのも分からないだろうが、正にそのまま、ソウルフルなボーカルスタイルとブルースギターが同時に聴ける革新的ですらあるミュージシャンがリトル・ミルトンだ。BB.Kingは実はゴスペルとブルースを合わせている人だったが、そういう印象はあまり無い。ところがリトル・ミルトンは目一杯ソウルなボーカリスト色が強くて、どちらかと言うとギタリスト面が強く出ていないから、自分的にはソウルなボーカルな人に近いが、ただ、ブルースの世界と合い通じるところにあるのも事実で、聴いているとその辺りが面白い。もうどちらでも良いや、って思えるくらいに迫力あって白熱したライブだから、そのジャンル分けを気にする事なく楽しめる面が大きい。

 70年代はホント、こういう魂をぶつけてきてくれるライブアルバムが数多くある。もっと色々なセッションが行われてて、発掘ライブ音源でリリースされてきたら面白いだろうとつくづく思うし、リトル・ミルトンにしてもこれだけのライブを展開している中に、ホント、アルバート・キングがギター弾いてたら、ロリー・ギャラガーがジャムってたら、と想像逞しくなる。実際幾つかはそんなセッションも残されているから機会あれば楽しんだのかもしれないが、白熱のライブになかなかならないのは、お互い気を使い合うのとプロならではの怖さもあったからだろうか。そんなことを想像してしまう熱気ムンムンのライブ盤。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply