Bauhaus - Mask

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Bauhaus - Mask (1981)
マスク

 インダストリアルとゴシックの繋がりも何となく分かる気はするが、イマイチピンと来ないなと思いつつ、その中間点を取り持っていたとも思えるBauhausを聴いていた。自分のロックキャリア的にこの辺のニューウェイブ系統は名前は知ってるしシーンが盛り上がっていたのも見ていたが音に惹かれなかったので通っていない。完全に後追いや他からの影響で取り組んでみたレベルでしかない。それでももう結構聴いてるかもしれないが。

 Bauhausの1981年のセカンド・アルバム「Mask」はアンダーグラウンド耽美系代表レーベルの4ADから離脱してのリリースらしい。それがどういう影響を及ぼしているかは分からないがファーストに比べればもうちょっとコマーシャルになっている面はあるような気がする。正にインダストリアルと呼ばれるサウンドとゴシックの開発、そこにポップな要素を入れ込んで黒尽くめにして出来上がり。往年のグラムロックスターへのオマージュもありで嫌われる要素なく、そして革新的に陰鬱な世界も一世を風靡したようだ。日本の色物系バンドはこの辺の音やクールさをひたすら真似てやり始めていたのは今じゃもう知られてもいないだろう。

 正直に書けば最初はどこが面白いんだ、これ?と感じる部分が多くてやはり馴染めない世界観だったが、ひたすらにクールで退廃的なムードの作り方、ともすればピーター・マーフィーのボーカルスタイルはピーター・ハミルの世界とかなり近しい部分も感じるので、その意味で聴いているとこれはアリ、だと気づいた。この頃のピーター・ハミルはシーンに影響されて同じような音を作っていたのだろうか?逆に気になってしまったが、そんなフィルターを通してバウハウスを聴いているととてもシュールでスリリングでロックさが感じられて楽しめるようになってくる。本作はアルバムの音色的に80年代初頭のあのチープな質感だが、それでもこのムードを出し切っているからユニーク。





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フレ
Posted byフレ

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