Muse - The Resistance

0 Comments
Muse - The Resistance (2009)
The Resistance

 U2の世界観とは何だったのか?音楽的に解析していけばそれは恐らくきちんと特定のコード進行やアルペジオ、旋律の流れが決まってくるだろうが、そこまで分析した事のない素人からすると雰囲気や音色レベルでしか語れない。だから才能合って音楽理論もきちんと知識になっているプロの現場からしたら、その展開が如何にU2的かは軽く分かってしまうのだろう。そういう才能に恵まれていればもっと面白く音楽を聴けたり分析したり出来て楽しかっただろうとも思う。

 Museの2009年リリース作品「The Resistance」。もっとU2っぽいバンドと思っていたが、本作はそれよりもボウイやクィーン風味が強いように感じる。それでもエッセンスとしての話で、やはりここまでのバンドだからオリジナリティ溢れる作品が立ち並び、益々進化したアグレッシブなサウンドを聴かせてくれる。その意味では確かにRadiohead的な意味合いでの革新性を内包しているバンド。初めて聴いた時からそれでも耳に馴染むモノがあって何度となく聴いているのだから、どこかロック的にメロディ的にも聴きやすさがあったり、惹かれる面も大きかった。トリオ編成なのにここまで多様なサウンドを詰め込み、しかもメンバーがそれぞれ手掛けているから面白い。それこそミュージシャン。

 既に10年以上前の作品だが、今でも革新的。デジタル題材を自分たちの領域に持ち込み、乗っ取られる事なくオリジナリティなロックの中に混ぜ合わせて活用している。その意味では90年代のU2の手法と似ているアプローチ。また、一方ではクラシックなアレンジもアグレッシブに取り込んでいるので普通に聴けば無茶苦茶だが、それをMuseとして包んでいるから面白い。彼らの作品は多数リリースされているが、どれもこれも毎回発見を伴う素晴らしきレベルのアルバムばかり。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply