The Cranberries - Roses

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The Cranberries - Roses (2012)


 特に集めていたワケでもないが、気になっていたのでCDを買いに行く度に何となく見たら入手していたバンドのひとつにクランベリーズがある。自分的にはコアーズと同じく、ロックに疲れた時に聴くバンドの位置付けで何かと重宝していたので、結局アルバムは大抵持っていたし聴いていた。いつしか活動休止してしまってからは追いかける事もなく、気にしなかったが、ドロレスのソロアルバムを見たら聴いてみたり、再結成(活動再開)の時にはそれなりに情報も入手してまた同じように聴いていたりもした。先日突然若いのに亡くなってしまったのは残念だが、素晴らしい作品がいくつも聴けるのは幸い。

 The Cranberriesの再結成後2012年6枚目のオリジナルアルバム「Roses」。これまでの幻想的なアルバムジャケットから離れて思い切りど真ん中のジャケットでなかなか迫力もあるが、その迫力に負けずに、しかもタイトルが「Roses」とは如何に。意味深なタイトルだが、きっとそれだけ華々しい楽曲が収められているのだろう。聴いてみれば冒頭から懐かしい、あのドロレス独特の歌声が響き渡る。バンドの音も昔と何も変わらないクランベリーズ節のサウンドで少々トリップ感覚を引き起こしてくれる作品だった。しかも最初期の音色、質感が蘇っているので、余計に引き戻された感が強い。調べてみれば初期のアルバムをプロデュースしていたステファン・ストリートが本作でもプロデュースしている事からの印象らしい。

 どちらかと言えばしっとりした哀愁漂うポップス感とアイルランドの寒々しさを掛け合わせて、実はアコースティックな質感を中心としているサウンド。そこにドロレスの独特の歌声を混ぜる事で際立ったサウンドを出している。そんなスタイルがそのまま復活した作品なので、古くからのリスナーからも好評だろうし、新たなリスナーからも斬新な音楽だったろう。自分的にも随分久しぶりに聴いたが、ここまで最初期に似ている雰囲気とは思ってなかった。とても2012年の作品には思えない美しき作品。





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フレ
Posted byフレ

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