Atomic Rooster - On Air

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Atomic Rooster - On Air
On Air

 ロックの歴史を紐解くのは遺跡を発掘するようなものに近くなりつつある。もっとも遺跡の発掘の方が明らかに難易度もハードルも高くカネもかかるので比較対象ではないが、そちらは情報の少なさから推論して探り当てていく手法に対し、ロックの歴史はやたらと情報が多すぎる中から探すのもあるので、まだ救われているか。情報過多な中から取捨選択する事の難しさ、それぞれの関連性の有無と面白さ、人の仕事と考えると誰と誰がどんな仕事して、その結果がアルバムで、また広がっていく。そこにはバンドやミュージシャン、プロデューサーも複雑に絡み合っての紐解きが必要になるし、そんなの趣味にしているつもりも無いが、漁っていくとぶつかってくるハードル。

 Atomic RoosterのBBC音源が纏まって「On Air」としてリリースされていたので、悪魔主義的な意味からもアーサー・ブラウン関連からも久々に面白そうだと聴いてた。この手の編集盤は過去に何種類もリリースされているので、バラバラでも入手できるだろうが、纏まってると情報整理も含めて便利だし、時代的には70年頃のカール・パーマーがドラムの時代からジョン・デュ・カン在籍時、スティーブ・ボルトンやポール・ハモンドが絡む1972年頃まで網羅していてヘヴィロックバンド的にもっとも面白い時代をパッケージしている。一般的知名度からするとAtomic Roosterはさほど知られていないが、アルバムを何枚もリリースしていつもヘヴィに捉えられていたバンドなので、ちょっと英国ロックに入ってみるとすぐにその面白さに気づくバンド。

 1972年頃のボーカルの主はクリス・ファーロウだからその迫力はバンドが最も充実していた頃となり、正にそのライブから始まるので、多分惹き込まれるだろう。オルガンハードとクリス・ファーロウのソウルフルな歌声は正しく一級品のバンドの音。最初期のドタバタ感からしたら明らかにバンドが進化して纏まっている時期で、ユーライア・ヒープレベルにまではなれたハズだろうと勝手に思っている。売り出す時のインパクトがユレまくってたから焦点がぼやけてしまった部分もありそうだが、それにしても英国ハードロックは面白い。





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フレ
Posted byフレ

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