The Crazy World of Arthur Brown - Gypsy Voodoo

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The Crazy World of Arthur Brown - Gypsy Voodoo (2019)
Gypsy Voodoo

 ブルースメンは80歳過ぎてもやれるしやってる人もいるからそういうものだろうと、勝手に思っているが、ロックはどうだろうか。あまり考える事もなかったがストーンズが今でも現役であの年頃だ。ブルースと同じく80歳になってもまだやっているだろう。それどころか時代が長生きになってるから100歳のロックンローラーもあり得るのかもしれない。60年代のミュージシャンも普通に考えれば70〜80歳レベルだからそのあたりで名前を聞いた人物が今の時代でまた名前を聞く時はそれくらいの年代だろう。

 The Crazy World of Arthur Brownは1966年にバンド結成して68年にアルバムデビュー。更にそのキテレツなメイクや衣装と何と言っても頭の上のリアルなファイアーがモノクロ映像ながらも当時のテレビ界を賑わして一躍スーパースターの仲間入り。その後は地道な活動で70年代のプログレッシブ・ロック発展の一端をも担ったが、以降はあまり目立った活動も無くそのまま隠居していったかと思われたが21世紀になりシーンに復帰。何とも驚く事に2019年現在でも精力的にライブ活動を行っている。YouTubeでいくつも見れるが、時代を無視したあのままのメイクや仮面やお家芸でショウを楽しませているから凄い。ちなみに1942年生まれだから、80歳手前だ。大道芸人の域にあると言えばそれまでだが、それにしてもそのショウマンシップが素晴らしい。

 更に2019年には新作アルバム「Gypsy Voodoo」をリリースしているので聴いてみた。これがまた驚く事に実に聴きやすい普通のロック、そこにアーサー・ブラウンその人そのままあのままが歌っている。流石に素晴らしいと思うのが、バックの音楽の形態やアレンジ風味はちょこちょこと凝っているし、飽きさせない聴かせ方になるような作品レベルの高さを維持しつつも、アーサー・ブラウンの歌声とパフォーマンス、喜劇的スタンスがアルバムに一貫性を持たせつつ、更に不思議な事に楽しく聴ける仕掛けになっている。話題としてはここで50年前の「Fire」を再演しているあたり。人生「Fire」に始まって「Fire」に終わるとしたかったか、何らアレンジを加える事もなくあのままで、最新の音で聴けますとの意が強いか。ここまで来るとホント、何も言える事なく楽しむばかり。





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フレ
Posted byフレ

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