Neutrons - Black Hole Star

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Neutrons - Black Hole Star (1974)
BLACK HOLE STAR / TALES FROM THE BLUE COCOONS

 モノの本に書かれたレビューを眺めてはレコード漁りに向かう日々。大抵のアルバムジャケットとなんとなくの内容は頭の中にメモられているからジャケットを見れば、その辞書からページを開き、買う優先順位を付け始める。数枚ならば全部買って帰るが、多い時は後回しにする順番が悩ましい。これを間違えると当分手に入らない可能性が高くなるからだ。鉄則は「見た時が買い時」、即ち見た時に買わないと次は無い、だ。あながち間違ってもいない法則なので、常に悩まされる。

 Neutronsの1974年リリース最初のアルバム「Black Hole Star」。一聴すると単なるハードロックがかったポップ調のロックが流れてくるので、決してプログレッシブや英国ロック的な意味合いの強いバンドには聞こえて来ない。ところがじっくりと聴いていると、妙にポップなくせに凝りまくっていたり、プチプログレッシブだったり、そもそもこの鍵盤はかなり革新的じゃないか?と不思議な部分が多々織り込まれている事に気づく。そうすると単なるポップバンドには聞こえず、プログレッシブなアプローチを持つバンドとして聴ける。実際メンバーはQuicksandやMan、Gentle Giantと絡んでいる人脈で結成されているからそれもそのはず。

 ウィル・ユアートのシンセサイザーが時代の最先端を駆け巡って宇宙感を醸し出している。その雰囲気が特殊な、そしてアルバムジャケットらしいどこかスペイシーなムードを漂わせ、ハードロック調のギターも70年代後半の綺羅びやかなポップ・ロック節に聴かせる事になる不思議。決してロック的ではないが、音としてのギターをきちんと使いこなしたアルバム。妙にクセのあるスタイルが耳に残り、バンドの不思議さに拍車をかける、そんなアルバム。





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フレ
Posted byフレ

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