Sonata Arctica - Ecliptica

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Sonata Arctica - Ecliptica (1999)
Ecliptica

 フィンランドってホント狭い国なのにロック的には数多くのバンドを輩出していて驚くばかり。それも世界レベルを相手にした個性豊かなバンドが多いのだから恐れ入る。今でも続々とバンドが出てきているからこそ代替わりも果たせているし、新旧のセッションも出て来るのだろう。この辺りは日本でも同じ事が言えるのでロックの歴史が長くなってきているだけか。それでも大御所の名前を使いながらシーンに名を広めていく、一方では大御所も健在さをシーンに証明しているとの見方で双方メリットありだろう。そんな冷めた見方でもなく、単に楽しめれば良いが。

 1999年世紀末にフィンランドから新たなメタル感を打ち出したバンド、Sonata Arcticaがシーンに登場した。当時メンバーの平均年齢はハタチ程度だったと言うから才能溢れる集団だ。だからこそのメタル界での新基軸、あり得ないスピードとメロディ感を組み合わせたメロスピなるジャンルを確立した第一人者とも言われている。ドラゴンフォースがメジャーになる前はソナタ・アークティカの称号でもあったメロスピ。それはバンドが進化してメロスピだけに拘らなくなったからこその称号からの逸脱。その最初のデビューアルバムともなった「Ecliptica」は以前から名盤との誉れ高く、セカンドの「Silence」と共に初期ソナタの傑作として語られる事が多い。今でも活動しているし、進化しているから初期の二枚だけでどうのと言うものでもないが、金字塔を打ち立てた作品に入るのは間違いない。

 アルバム「Ecliptica」を冒頭から聴いてみると唐突のインパクトに驚く。何かしらの導入部があっての一曲目開始のスタイルに耳慣れていた部分あるから、イントロもそこそこに絶叫ボーカルが入ってくるのはインパクト絶大で、心の準備もままならぬ所からいきなりテンションマックスに持っていくのはなかなか斬新。楽曲もメロスピのみならず展開が見事、鍵盤とギターソロの掛け合いの美しさと、パワフルな楽曲も素晴らしく、この一曲でかなりノックアウトされる。その勢いでアルバムを聴いていくとメロデイに溢れた楽曲の多いこと、聴かせる部分とパワフルに叩きつけてくる面、唐突な展開に惑わされる無茶苦茶なアレンジ、展開、ソロプレイと何でもありの可能性を聴かせてくれるのも凄い。この手の作品は割と飽きてくる事が多いが、本作はその意味では目まぐるしく変化していくので存分にドギマギ感を味わえる。20年以上前の作品ながらも金字塔を打ち立てただけあって、今でも楽しめる一枚。





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フレ
Posted byフレ

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