King Crimson - Three of a Perfect Pair
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King Crimson - Three of a Perfect Pair (1984)

視点を変えて聴いてみればなるほどそういう面白さがあるのかと気づくアルバムも多い。ロック目線だけで聴いていると許せないし、過去からの流れもあるから終わった感も出てしまうが、今回はベーシストのベースマンらしさを聴いていったが故に、その目線でならばこの作品も納得できてしまった。King Crimsonの1984年作「Three of a Perfect Pair」。ベーシストとして名が挙がるのはトニー・レヴィン。今に至るまでクリムゾンのベーシストとして君臨しており、そのテクニックやセンスを惜しげも無く披露している姿は何度かの来日公演でも知られているだろう。
このアルバムは70年代クリムゾンの歴史から語るとどうしたってプログレの流れでもないし、ポリリズム強調の妙なサウンドパターンで掴みどころもない作品として捉えていたが、ベーシストとしての革新性に加えて当然ながらサウンドそのものの革新性も持ち合わせている事に気づいた。気づいたと云うか、なるほどそういう事だったのかとようやくフリップ卿がやりたい事を理解し始めたと云うべきか。40年経ってから気づいてどうする、とも思うが好みじゃなかったんだからしょうがない。新たな目線で聴いているとこれはこれは面白みのあるサウンドが詰め込まれているじゃないか。フュージョンファンクの流れやプレイヤー目線での取り組み、そこにフリップ卿のロングトーンギターが重なり、トニー・レヴィンはバカスカとスラップを繰り広げていたりとバンドのアンサンブルも当然見事なテンションを維持したハイクォリティな作品。これまでダメだこりゃ、と思っていた側面は何処へやら、実に面白いアルバムじゃないか。
音楽的な革新性を打ち出しながらジャズともロックとも区別付かない世界へと飛び込み、更に緊張感溢れるプレイによって昇華させてのクリムゾン節。叙情性は断片的に抑えつつも、ここではアグレッシブなミュージシャン同士のぶつかり合いを相変わらず繰り広げているし、テンションの高さも当然ハイレベル。ホント、今更ながらこのアルバムの面白さを楽しんでいる。これにてしばらくクリムゾンも沈黙するが、当時この音楽性の深さに気づいていた方々は残念に思った事だろう。

視点を変えて聴いてみればなるほどそういう面白さがあるのかと気づくアルバムも多い。ロック目線だけで聴いていると許せないし、過去からの流れもあるから終わった感も出てしまうが、今回はベーシストのベースマンらしさを聴いていったが故に、その目線でならばこの作品も納得できてしまった。King Crimsonの1984年作「Three of a Perfect Pair」。ベーシストとして名が挙がるのはトニー・レヴィン。今に至るまでクリムゾンのベーシストとして君臨しており、そのテクニックやセンスを惜しげも無く披露している姿は何度かの来日公演でも知られているだろう。
このアルバムは70年代クリムゾンの歴史から語るとどうしたってプログレの流れでもないし、ポリリズム強調の妙なサウンドパターンで掴みどころもない作品として捉えていたが、ベーシストとしての革新性に加えて当然ながらサウンドそのものの革新性も持ち合わせている事に気づいた。気づいたと云うか、なるほどそういう事だったのかとようやくフリップ卿がやりたい事を理解し始めたと云うべきか。40年経ってから気づいてどうする、とも思うが好みじゃなかったんだからしょうがない。新たな目線で聴いているとこれはこれは面白みのあるサウンドが詰め込まれているじゃないか。フュージョンファンクの流れやプレイヤー目線での取り組み、そこにフリップ卿のロングトーンギターが重なり、トニー・レヴィンはバカスカとスラップを繰り広げていたりとバンドのアンサンブルも当然見事なテンションを維持したハイクォリティな作品。これまでダメだこりゃ、と思っていた側面は何処へやら、実に面白いアルバムじゃないか。
音楽的な革新性を打ち出しながらジャズともロックとも区別付かない世界へと飛び込み、更に緊張感溢れるプレイによって昇華させてのクリムゾン節。叙情性は断片的に抑えつつも、ここではアグレッシブなミュージシャン同士のぶつかり合いを相変わらず繰り広げているし、テンションの高さも当然ハイレベル。ホント、今更ながらこのアルバムの面白さを楽しんでいる。これにてしばらくクリムゾンも沈黙するが、当時この音楽性の深さに気づいていた方々は残念に思った事だろう。
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