John Paul Jones - Thunderthief

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John Paul Jones - Thunderthief (2001)
Thunderthief

 Led Zeppelinというバンド名があまりにも巨大化しすぎて、ジョンジーことジョン・ポール・ジョーンズの偉大さすらもその中に埋もれてしまっている節が感じられるが、やはりロックの世界の偉大なベースマンとして彼の名を外す事は出来ないだろう。ツェッペリンの楽曲群に於いてのベースプレイのセンスは言わずもがな、これまでのロック的ベーシストとは違い、縁の下の力持ち的な側面での本当のプロフェッショナルなベースマンなので、その意味合いは大きく異なる。決して目立つ事なく地味に音楽的に貢献するスタイルは、ベースマンならではの貢献。そのジョン・ポール・ジョーンズは何枚かのソロアルバムを残しており、2001年にはソロ名義での2枚目の作品「Thunderthief」をリリースして当時も話題となった。

 冒頭から衝撃的且つ斬新なヘヴィサウンドが飛び出してくる辺り、どこが地味なベーシストの作品だ?と疑うばかりにアグレッシブなロック。その要因のひとつにロバート・フリップのサスティーンの利いたギターの登場が挙げられる。とは言ってもフリップ卿が参加していない曲でもヘヴィサウンドに変わりはないので、そもそもこういうサウンドがやりたかったのだろう。ベースのみならず多種多様な楽器を演奏して重ねているようで、演奏クレジットにはさほど多くの人物名が登場していない事からするとジョンジーが自分で演奏しているのか?と疑うくらいのプレイも聴ける。それくらい弾けてもおかしくない音楽的才能の持ち主なので、ここで初めてその天才ぶりを世間に披露したのかもしれない。ホント、凄い演奏が収められている。

 2001年のリリースでこれだけアグレッシブなスタイルでのロックプレイをしてくるとは想像もしてなかったし、今の所のジョンジーの作品の中では一番おもしろい作品でもある。以前の作品ではもっとベースマン側面を強く出していたような感じはあったが、今作はミュージシャンとして作り込んできた、それも超絶アグレッシブなロックをひたむきに魅せるために、というスタンスで聴ける。実に多彩な音色が聴けるので面白いし、琴の音色もこう料理されるのか、とツェッペリン時代のプログレッシブなチャレンジスタイルはここでも活かされている。ジミー・ペイジだけでなくジョンジーもこういうチャレンジが好きだったのかと思うと益々ツェッペリンの深みが納得できてくる。面白い作品。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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akakad  

Hoediddle聞いてるとインスルーのケラウズランブラみたく空を飛んでるような感じでいい気分です
Ice Fishing TonightやDown to the River to PrayもほんとにメロディがいいしZepの元メンバーの中では1番センスが好きです

2020/06/20 (Sat) 20:32 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>akakadさん

ケラウズランブラ…ですね、分かります。このチャレンジ精神こそ彼の本性なんでしょう。

2020/06/20 (Sat) 22:43 | EDIT | REPLY |   

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