Darryl Way's Wolf - Saturation Point

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Darryl Way's Wolf - Saturation Point (1974)
Saturation Point - 1st

 ダリル・ウェイと言えばCurved Airで一躍知られたバイオリン奏者、しかもイケメンな若者だったから可愛がられたようで、その音楽的才能のみならずアチコチで受けていたらしい。それも1972年までの代表作3枚に参加してバンドがおかしくなって脱退。そのままソロ活動に進むが、Wolf名義のバンド活動を主体にソロ活動していた。そこで二枚看板的に活躍したのがギタリストのジョン・エサリッジ、後にソフト・マシーンのギタリストとしてホールズワースの後を担う人物、と言えばその技巧的なスタイルも今なら納得感あるだろう。ただ、当初はダリル・ウェイの知名度に頼らざるを得なかったため、どうしてもソロ活動のためのバンドがWolf名義と捉えられがち。

 そのDarryl Way's Wolfの2枚目の作品が1974年リリースの「Saturation Point」。これがバイオリン奏者のプログレバンド出身のソロ活動バンドの作品とは到底思えないレベルのハードロック調楽曲をも含む心地良い快作に仕上がっているから面白い。元々バイオリンがロックに用いられる場合は常に凶暴な音色が響き渡る場合が多く、その特性を上手く使ってのハードロック調での攻撃性から若いリスナーを虜にしている。普通に聴いてカッコ良いハードロック、しかもバイオリンって刺激的、みたいに聞こえる作品に仕上がってるから。更にきちんとしたテクニックを魅せるかのようにジョン・エサリッジがギターをひたすら繰り広げたり叙情的にも攻め立ててきたりと忙しい。バイオリンの深みをロック的に見せつける面と共にギターの幅広さも展開している。ビート的にはさほど変拍子を用いたりしていないので、ストレートにロック的に聴きやすいのも受け入れやすい側面。

 聴いていると音楽的には面白いのでついつい聞き入ってしまうが、もうちょいバンド全体が一体となった上手さがあると更に聞きやすかったか。下手なワケじゃないが、まとまりに欠ける感じも受けるので、そのヘンのプロさ加減があれば、と。ロック的には十分だが、後の世代に残るアルバムとしては勿体無い。しかし多岐に渡るサウンドとリズムと楽曲郡で、冷静にバンドとして何したかったのだろうと考えると本作セカンド・アルバムで初期衝動を終えているだろうから、ここで息絶えてしまったのも分かる。ミュージシャンの難しいのはそのヘンだろうが、この路線はなかなかありそうで見当たらないのでユニーク。ロック的にバイオリンは面白い楽器だ。

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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

フレさん今年も宜しくお願いします。

ジョン・エサリッジはソフト・マシーン後に、
ジャズバイオリンのステファン・グラッペリと
活動してましたね。

2020/01/10 (Fri) 20:06 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>おっさん

ソフツに関わった方々って仕事が多岐に渡っていきますね。実力派って事でしょう。

2020/01/26 (Sun) 10:19 | EDIT | REPLY |   

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