Pierre Moerlen's Gong - Time Is The Key

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Pierre Moerlen's Gong - Time Is The Key (1979)
Time Is The Key by Pierre Moerlens Gong (2010-12-07)

 Web全般に言える事だが、昔のロックバンドのアルバム評を見る事が益々少なくなってきた。Google検索でも更新されていないサイトは検索から落ちていくし、Webそのものもサーバーから削除されたりしててサイト自体が無くなっている事も多いし、今からそれらを充実させるサイトも出て来る事もないので、結果的にニッチな店舗の宣伝文句のサイト程度しかヒットしなくなる。そうでなければアマゾンのレビューくらいしかリスナーの感想は見れないので、なかなかに一方通行的な情報流になってしまう。昔々は当然の状況だったが、Webの発展によって双方向情報発信が主流になり、多方面からの意見が見れる事が自分自身のモノの見方を洗練させた部分もあった。それが今や昔に逆戻りして一方向からの情報流しかない状況になってる。SNSで発信が容易になっている部分あるが、アルバム一枚毎に発信する事もなかなか無いだろう。結局昔々の書籍が一番役に立つのかもしれない。

 Mike Oldfieldと急接近していたPierre Moerlenもその頃はGongを継承して活動していた事から、双方が影響を受けた部分あったのか、Pierre Moerlen's Gongの1979年リリース作「Time Is The Key」では見事にMike Oldfieldの作品に近い作風を繰り広げている。ミニマルサウンドではないが、軽やかなサウンドが繰り返され、テクニカルなインストがアルバム全体を包み込んでいる。ここまで来るとイージーリスニングやフュージョンポップに近くなるが、そうは進ませない所がピエール・ムーランの腕の見せ所。アルバムでは冒頭からダリル・ウェイをゲストで参加させ、終盤では目立たないながらもアラン・ホールズワースのプレイも数曲で聴ける。なるほど、こういう路線で来たかと思わせる新境地の作品でもあろう。

 これまでのゴングからピエール・ムーラン主導になって、テクニカルインストバンド面が強かったため音楽的な部分はその次とも聴こえたが、ここでは明らかに音楽的な面での実験色が強く出ていてテクニカル面の強調はさほど行われていない。どころか目立たなくさり気なく演奏されている。果たしてコレもロックと云うべきか、と議論する程度にはプログレの進化系だ。ただ、マイク・オールドフィールドから流れてきたリスナーならまるで問題なく、ユニークな作品として聴けるのでその意味ではオススメ。自分的にはこの辺から聴かなくなったあたり。



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フレ
Posted byフレ

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