Steeleye Span - Est.D 1969

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Steeleye Span - Est.D 1969 (2019)
Est.D 1969

 Steeleye Spanが2019年になってもまだ新作アルバムをリリースしているとはちょいと前にリリース情報で知ったが、ツアーも行っていてライブ映像までもリリースしているくらいに現役活躍バンド。熱狂的なファンがいるようにも思えないので、英国の大道芸人的と云うか、あって然るべき音楽とバンドのような存在感なのだろう、それなりの世代には必ず受けるサウンドで、日本的には演歌やニューミュージック的なものと同じだろうか、国民的に馴染むサウンドと云うのか。日本人の自分が聴いててもこれは心地良いだろうと一発で分かる音だからそりゃ英国では当然の流れだろう。

 Steeleye Spanの2019年作品「Est.D 1969」。ユニークなのはこれがまたジェスロ・タルのイアン・アンダーソンがゲストで参加しているところ。いつぞやの縁は今でも続いている繋がり。面白い仲間関係。音楽的にそこまでリンクするとは思わないが、英国的伝承音楽的な面では合い通じるものがあるのは当然か。新作と言いつつもやってる音楽には何ら変化はなく、昔から馴染みのあるスティーライ・スパンのトラッドに根ざしたサウンドながらもエレクトリック風味に仕上げてて、更にポップ色が強く出ている系統のサウンドだから唯一無二の世界を創り上げている。これは他の誰も真似していないサウンドそのもの。マディ・プライアの声色も昔ほどのトーンは出てこないが、柔らかくマイルドな歌声でバンドの音全体を包み込んでいるかのような歌。

 これ、ホントに新作?って思うくらいに馴染みのある音楽で占められてて、普通に70年代中期頃の作品と言われても疑わないレベル。メンバーはかなり替わっているが、それによって幅が広がったのか、素晴らしく音楽性に深みが出ているようだ。70歳連中でこういうのが出来上がっちゃうのだから怖い。古き良きスティーライ・スパンも大好きだが、こういうサウンドを出してくるスティーライ・スパンも好きだ。この間を埋めるべきまた色々と聴いてみようと思わせるほどの作品。傑作だと思う。





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フレ
Posted byフレ

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