The Who - WHO
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The Who - WHO (2019)

2019年の年の瀬近くになってからThe Whoの新作がリリースされた。ピート・タウンジェンド70歳を過ぎてからの新作だ。ロジャーにしても同じくで、当然この二人が作り上げるサウンドがThe Whoだから新作アルバムも当然中心になって作るのだろう。もっと言えばThe Whoの楽曲はピート・タウンジェンドそのものだ。面白い事にキースやジョン・エントウィッスルの両名が健在の時はピートがいつも通りにデモテープを作ってもその色は完全に消化されてバンドサウンドになっていたが、ケニー時代になると作風が変わったのか、アレンジ力なのか演奏力か、モロにピートの作品そのままがThe Whoサウンドとして出されてきた。そこでThe Who解体後のピートのソロアルバムでもほぼ同じ曲調が継続されていた事からすれば、当然今回もそこに近づくのだろうと想像はしていたが、予想していたよりもかなり良いアルバムに仕上がってて安心した。
The Whoの恐らく最後のオリジナルアルバムになるであろう「WHO」。アルバムジャケットも意味不明だし、タイトルも然り。ただ、アルバム冒頭からガツンと来るロックが、それこそThe Whoのガツンが来る。冷静に聴けばピートそのものの作品でしかないし、往年のThe Whoのサウンドじゃないが、それでもこのザクザク感とロジャーの歌声で一気にThe Whoになる。ややピートのソロ作風味な曲調を感じるが、そこをロジャーがロックの世界、The Whoの世界に戻しているから留まっている。ロジャーがここまでThe Whoに貢献出来ていたとは思わなかったが、やはり2/4になっているThe Whoだ。そしてピートのギタープレイもThe Whoのロック魂風に弾いてくれているので、ソロ曲あたりの緻密なスタイルからはもっとロック寄りになってて実にワイルド感あって素晴らしい。流石だ。どの曲聴いてもピートらしい歯切れの良いコードワークとプレイ、そしてお得意のフレーズもそこかしこに散りばめられ、どこか全体的に「四重人格」の雰囲気を思い起こさせるのはなぜだろう。静と動の使い方だろうか。アコギもストリングスもピアノもあらゆる装飾的楽器が散りばめられている事も要因か。素晴らしい。
最初は斜に構えてたが、聴いてるともしかして凄く良い作品?と思って、過去作ほどのはずは無いだろうと先入観もある中、どうも自分に響く事を自覚し始めて何度も聴き直している。今でも。聴けば聴くほどにかっこいい、と実感する曲やパートが多くなるから、多分本当に傑作だと思う。70歳過ぎたジジイが作るロックアルバムが過去のロックアルバムより良いだと?どこにそんなエネルギーとパワーがあるんだ、そんなワケないだろ、と思っているがどうもこのアルバムはそれが当てはまらない。凄い作品で、ものすごく良いアルバムで、The Whoの傑作のトップ3に入るかもしれないレベル感の作品。言い過ぎ…じゃないと思う。ある意味今のThe Whoのメンバー、ザック・スターキーにピノ・パラディーノ、そしてサイモン・タウンジェンドのメンツは既に20年近くやってるのだから、こういう一体感あってハイレベルな楽曲に仕上げるバンドになっているのは当然か。ジジイの最終作だと侮るなかれ、The Who屈指の名作に仕上がっている傑作だ。

2019年の年の瀬近くになってからThe Whoの新作がリリースされた。ピート・タウンジェンド70歳を過ぎてからの新作だ。ロジャーにしても同じくで、当然この二人が作り上げるサウンドがThe Whoだから新作アルバムも当然中心になって作るのだろう。もっと言えばThe Whoの楽曲はピート・タウンジェンドそのものだ。面白い事にキースやジョン・エントウィッスルの両名が健在の時はピートがいつも通りにデモテープを作ってもその色は完全に消化されてバンドサウンドになっていたが、ケニー時代になると作風が変わったのか、アレンジ力なのか演奏力か、モロにピートの作品そのままがThe Whoサウンドとして出されてきた。そこでThe Who解体後のピートのソロアルバムでもほぼ同じ曲調が継続されていた事からすれば、当然今回もそこに近づくのだろうと想像はしていたが、予想していたよりもかなり良いアルバムに仕上がってて安心した。
The Whoの恐らく最後のオリジナルアルバムになるであろう「WHO」。アルバムジャケットも意味不明だし、タイトルも然り。ただ、アルバム冒頭からガツンと来るロックが、それこそThe Whoのガツンが来る。冷静に聴けばピートそのものの作品でしかないし、往年のThe Whoのサウンドじゃないが、それでもこのザクザク感とロジャーの歌声で一気にThe Whoになる。ややピートのソロ作風味な曲調を感じるが、そこをロジャーがロックの世界、The Whoの世界に戻しているから留まっている。ロジャーがここまでThe Whoに貢献出来ていたとは思わなかったが、やはり2/4になっているThe Whoだ。そしてピートのギタープレイもThe Whoのロック魂風に弾いてくれているので、ソロ曲あたりの緻密なスタイルからはもっとロック寄りになってて実にワイルド感あって素晴らしい。流石だ。どの曲聴いてもピートらしい歯切れの良いコードワークとプレイ、そしてお得意のフレーズもそこかしこに散りばめられ、どこか全体的に「四重人格」の雰囲気を思い起こさせるのはなぜだろう。静と動の使い方だろうか。アコギもストリングスもピアノもあらゆる装飾的楽器が散りばめられている事も要因か。素晴らしい。
最初は斜に構えてたが、聴いてるともしかして凄く良い作品?と思って、過去作ほどのはずは無いだろうと先入観もある中、どうも自分に響く事を自覚し始めて何度も聴き直している。今でも。聴けば聴くほどにかっこいい、と実感する曲やパートが多くなるから、多分本当に傑作だと思う。70歳過ぎたジジイが作るロックアルバムが過去のロックアルバムより良いだと?どこにそんなエネルギーとパワーがあるんだ、そんなワケないだろ、と思っているがどうもこのアルバムはそれが当てはまらない。凄い作品で、ものすごく良いアルバムで、The Whoの傑作のトップ3に入るかもしれないレベル感の作品。言い過ぎ…じゃないと思う。ある意味今のThe Whoのメンバー、ザック・スターキーにピノ・パラディーノ、そしてサイモン・タウンジェンドのメンツは既に20年近くやってるのだから、こういう一体感あってハイレベルな楽曲に仕上げるバンドになっているのは当然か。ジジイの最終作だと侮るなかれ、The Who屈指の名作に仕上がっている傑作だ。