Small Faces - There Are But Four Small Faces

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Small Faces - There Are But Four Small Faces (1967)


 60年代はまだアメリカと英国、そして日本との情報がそれほど正確に早く伝わっていなかった。それが故にレコードでもアメリカ盤、英国盤と当然配給も異なるので収録曲が異なる場合、独自に編集してシングルを加えて売る戦略を取るアメリカ盤と云う印象も強い。そのおかげで情報がある程度整理されている現代に於いて、アメリカ編集盤と英国盤の違いによる多種多様の音源のリリース模様が商売になっている。モノ、ステレオも当然ながらアメリカ、英国が代表的でメジャーになると各国盤にも展開されていく。マニアな世界でこだわる必要もないが、普通にレコード屋で「何これ?見たことない」という経験がある人なら分かるように、そういう概念を知っておく必要がある。じゃないと買わなくても後悔するし買っても後悔する事がよくあったから。今は良いよ、整理して売ってるし。

 Small Facesの1967年リリース作「There Are But Four Small Faces」。自分的には「何これ?」だったアルバムで、曲目見るとベスト盤か?でもデラム時代はないからイミディエイトのかな…などと想像する。ところが、実際はイミディエイトにSmall Facesが移籍してきた時、どうせならシングルヒットも既にアメリカで放った事だし、一緒に入れてアメリカ編集盤としてこのタイトルで売ろう、となったアルバムのようだ。その作品のデラックス・エディションが本作。だから普通にSmall Facesのキャリア漁ってても英国中心だと出てこなくて、編集盤まで手を広げると出て来るアルバム。自分が整理出来ていなかっただけだが、Small Facesのアルバムリリースはなかなかややこしい。デッカの報復編集盤のセカンド・アルバムもあればこのイミディエイトアメリカ編集盤もある。更にシングルヒット集の寄せ集めからB面曲まで。ライブ盤が多くない所は助かるか。

 その「There Are But Four Small Faces」はアルバムジャケットからして英国的でバンドの雰囲気を美しく出していて魅力的。更にこれがアメリカ盤などとは思えないジャケットセンスで、実に英国面を売りにしている作品とも言える。中身は面白い事に1967年に英国でリリースされた「Small Faces」から半分近くの曲を削って、シングルリリリースされた曲などに差し替えている。だからこのアルバム「何なんだ?」となるのは知識不足。あまり拘らずに何でも買っちゃえってコレクターは良いが、自分はそうじゃなかったから悩んだ。聴いてみるとこのアルバムはアルバムとしてかなり出来の良い作品として語られる。編集盤ながらも、より強力なアルバムに仕上がってるからさすが商売中心のアメリカ。今じゃデラックス・エディションでありとあらゆるバージョンが入ってるからそもそも何だっけ?となるのは変わらない。





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フレ
Posted byフレ

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