RCサクセション - PLEASE

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RCサクセション - PLEASE (1980)


 RCサクセションってどこか日本のロックシーンからは切り離された世界でロケンローと言ってたバンドと云う節がある。実際そんな事もないのだろうが、活動歴は60年代からフォークバンドとして始まっている。その辺の下積みがあってからのロックへの転向と見ると、そりゃ異質な感覚にはなる。カルメン・マキさんも同じくフォークからあのプログレ・ハードロックの世界の女王になるのだから、キヨシローだってそりゃ同じようなものか。RCサクセションってマキOZの要でもあった春日さんが出入りしてたバンドでもあるから、ユニーク。自分は春日さんの名をRCサクションの方で先に知ったクチです。改めてそういうのを見てると、キヨシローって色々と巡り合ってた人だなと。井上陽水や三浦友和とも仲の良い、なんてのも何かの縁だろうし、春日さんにしてもチャボにしても…。

 1980年リリースのRCサクセション名義で4枚目にして、ロック転向後スタジオ・アルバムとしては最初となるアルバム「PLEASE」。この音の軽さからしてもロックという音からは離れている感がある。RCサクセションのせいでもないが、どこか当時流行っていたテクノ的な音の質感があるのも不思議。同じ時代の日本のロックバンドの音とはちょいと異なるように聞こえるのは気のせいか。キヨシローの歌は面白い。上手い下手がよく分からないのもあるが、個性的というのは皆が認めるトコだし、歌詞も柴山さんとはまた異なるユニークな世界観。皮肉や風刺が上手いのと正直な所が特徴か。楽曲もほぼキヨシローが作ってるのは溢れ出る才能の成せる業、才能ある人だったと思う。それでいて世間を舐め切っている姿勢がロック、ともすればパンク。フォーク歌ってた人が突然こうなるのだから面白い。フォークからソウル、そしてロックへと流れてポップスも吸収しちゃって何でもありな唯一無二の世界。

 アルバム「PLEASE」は自分的にはそこまで聴いた記憶も無いが、全部口づさめるくらいには知ってた。ライブでやってる曲もたくさんあるからだとは思うが、ガキの頃に出会ってるから数少ないライブラリを一生懸命何回も何回も聴いてたし、記憶力も良い頃だからそりゃ覚えてるか。今聴いてもロックバンドらしい音じゃないのはホント面白い。色々と音楽的すぎる部分も多いからかも。チャボのギターにしても凝ってるし、アレンジだってロック的よりはポップ寄りな部分もある。重ねてある音も同じくで、そりゃ普通に録音すればこうなるが、やはり一発録音ライブ感が皆無な点が大きい。しかし、色々取り込んで遊んでるアルバムで面白いです。







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フレ
Posted byフレ

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