George Michael - Songs From The Last Century

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George Michael - Songs From The Last Century (1999)


 とにかく歌の上手い歌手は聴いてて心地良い。普通にこれだけ歌が上手いってのはなかなかいないだろ、と云う中でも更に上手いヤツがいるのがプロの世界。歌は面白いもので、歌われるジャンルやカテゴリに依存する事もあるが、上手い人はそれらを軽く飛び越えてくる。当然メタルで上手いという人はメタル以外じゃダメな事もあるだろうし、ジャズシンガーがメタル歌えるのか?みたいな事もあるが、総じて普通の範疇内であればジャンルは飛び越えられるだろう。たまにセッションでデュエットしている姿を見たり聴いたりするとその凄さに気づく。Lady Ga Gaなどはそういうのも全て超えて天才的な巧さを持っている事はさほど知られていないか。

 Geroge Michaelの1999年世紀末にリリースされた「Songs From The Last Century」はジャズ風味で歌われるカバーソング集。知ってる曲も知らない曲も全部ジャズアレンジなので、あまり意識する事がない。ただ、知っている曲の料理の仕方はユニークなものだし、だからと言ってそこまで大幅にアレンジが変化しているものでもない。ジャズ風味だからその意味では大幅に異なるが。どの曲でも良いから聴いてみると驚く。ジョージ・マイケルの歌の巧さは知られている事だろうが、ここまで歌える人だったのか、と驚くレベルに到達している事に気づく。ポップスとして知られている中にはポリスの「Roxanne」やボウイもカバーしていた「Wild Is The Wind」。見事にボウイを飛び越えてのアプローチ、いや、上手い。味わい深さはボウイの方があるが、トロけるような素晴らしさはさすがジョージ・マイケル。他にも幾つか知られた曲があって、同じように美しくも素晴らしい歌声の世界に浸れる事だろう。

 ポップシンガーからジャズボーカルへのアプローチが出来る人は限られていると思う。先のLady Ga Gaはそういうアルバムもリリースしているし、エイミー・ワインハウスやアデルレベルなら出来るだろうが、ここまでのジャズアプローチはなかなかハードル高いのかも。出さないだけかもしれないが。ロックシンガーレベルではなかなか見当たらない。ロッドがそういうの出してもこういう味わいにはならないだろうし、ポール・ロジャースもか。案外簡単に出来ちゃうのかもしれない可能性がある所がロック的ではある。





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フレ
Posted byフレ

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