Phil Daniels + The Cross - Phil Daniels + The Cross

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Phil Daniels + The Cross - Phil Daniels + The Cross (1979)


 ミュージシャンが俳優を演じる、俳優がミュージシャンを演じる、どちらが主軸の仕事になるのか分からない人もいる。役に成り切るという部分があるのだろうか、俳優は分かるが、ミュージシャンは役ではないだろう。才能や知識、テクニックがあってミュージシャンになっているのだから俳優をやるのとはちょいと違う気がするが…。それでも似たような世界観なのか、双方に跨る有名人はそこそこいる。有名でなくともそういう事になっている人のひとりがPhil Daniels=さらば青春の光の主人公。

 Phil Daniels + The Cross名義で1979年にアルバム「Phil Daniels + The Cross」をリリースしている。フィル・ダニエルズは「さらば青春の光」の印象が強かった影響だろうが、英国のロックの世界では割と重宝されていて、The Whoが「Quadrophenia」を再演する際にも本人が呼ばれてナレーション部分を務めているし、Blurとも同じような事をしている。当然映画の印象だろうが、本人もモッズな人らしく、このアルバムで聴かれるサウンドも案外ポップでキャッチーでキンクス的シニカルさを持った作風。正直、かなり良いアルバムです。自分も昔映画の影響から顔は知ってたから中古レコ屋見ている時にこのアルバムを見かけて、こんなのあるのか、とそのままレジに持っていった一枚だ。その時はまだそこまで良いアルバムとは思わずにネタ的に持っていた方が強かった。

 面白いです。英国のロックそのまま。何も飾らず英国人がロックやりたい、と言って作ってバンド組んでやったら普通にこうなるだろうと言う作風で、その分何も発展しないし何かに尖っているものでもない。発音は超絶コックニー的で、多分それが英国風を強調しているが、ジャム的The Who的キンクス的、そういう音。更にポップ。これ、今どこも手に入らないのは残念。



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フレ
Posted byフレ

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