The Son Seals Blues Band - The Son Seals Blues Band

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The Son Seals Blues Band - The Son Seals Blues Band (1973)
Son Seals Blues Band

 普通に生活をしている中でどこかでなにかの音楽を聴く、耳に入る機会が少なくなった。それはインフラのせいなのか自分の好奇心の薄れさ加減なのかとも考える。インフラも生活を取り巻く環境もガラリと昔とは変わっているから、深く探求するには良くなってる反面、きっかけを見つける機会が難しくなっているのか。テレビを見ないから自然に音が入ってこない、街も歩かなくなったから音楽が入ってこない、どこかの店で流れるBGMで、と言ってもそこまでのタイミングもなかなかない。やはり自分で漁りにいかないと刺激は手に入らないか。

 The Son Seals Blues Bandの1973年リリース作品「Son Seals Blues Band」。Son Sealsというブルースギタリストのバンド名義での作品で、他は個人名義が多いから、それだけバンドとの信頼感があった時期と想像してる。だからこのアルバムを聴いてみようという選択。Son Sealsは60年代末期のアルバート・キングのバックバンドのブルースパワーでドラムを叩いていた経緯もあって、アルバート・キングと共にドラムも叩き、ギターも弾く人。そんなキャリアを持った人だから無名に見えるが、その筋では当然ながら実力者として知られているらしい。まだまだ古いブルースメンでも知らない事だらけ。サウンドはモダンなシカゴブルースなので、その意味では可もなく不可もなく、特別な個性を見出すのもなかなか難しいと思えてしまう程にはスタンダード。オルガンプレイヤーを入れているので、冒頭からオルガンサウンドがバックを支えているのは少々特徴的。更にはレオン・ラッセル主宰のアリゲーターレーベルからのリリースだからやはりロックに近いうるささを持ったサウンドではある。

 この辺だと最初期のアリゲーターレーベルだからまだ圧倒的な個性を持ったレーベルの作品という固定概念は見当たらないが、それでもややハードにドライブするブルースプレイはレーベルの意向でこうなったのか、そういう方向性に舵を切ってみたのか、なかなか頼もしい。ファンク的な要素のプンプンするベースサウンド、リズムに加えてガレージ的ですらある、もしくはあまりにも生々しいドラムサウンド、そしてハモンド、じっくり聴けばそこかしこで斬新なチャレンジも見え隠れする作品。アルバムジャケットもインパクトあるし、なかなか知る機会の無いところに見つけたのは嬉しかったね。



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フレ
Posted byフレ

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