Cocteau Twins - Treasure
何度も書くんだけど1980年代序盤ってのは音楽シーンが目まぐるしく変化した時期で、ポップスの世界ではMTVの台頭でそれこそ様変わりをしていた時期。英国に於いてもメジャーシーンで活躍していたポップスターの名は何度かこのブログでも取り上げたんだけど、全く同じ時期、同じ英国のアングラシーン…ってもメジャーに出てきているのもあるけど、いわゆるニューウェイブ系のアングラシーンも実に革新的な世界が繰り広げられていて、こちらは表の華やかさとは全くかけ離れた世界が存在していたのだ。
「耽美系」
今書けばそういう言い方になるのかな。いわゆる4AD系のサウンド。4AD=レーベル名なんだけど、ひとつのジャンルを確立しているのだ。自分もそれほど詳しくないけど改めて聴いてみるとこんなのもウケていたんだ…とかなり不思議になる音。いくつかあるので日を追って順に書いていこうかな、と。




まずは代表的なものとしてコクトー・ツインズがあるよね。アルバムでは最高傑作と言われている1984年リリースの「Treasure」って作品が完成度高いみたい。音的な説明だとねぇ…、歌は正に天使の歌声と言われるエリザベス・フレイザー姫のケイト・ブッシュのような美声がアルバム全編を覆っていて、且つディアマンダ・ギャラス的な多重録音による効果と深~いエコーをかけたエフェクトに彩られたなんともまぁ艶めかしい歌なワケで、決してポップではないけれど、どこか聴きやすいホントにまどろむ歌。バックの音は機械的なドラムマシーン的な音でリズムがゆっくりと叩かれて、他はもう効果音みたいなもんで、コレをロックとするかどうかっつうのはちょっと別の話なんだが…、詩的に書いてみると、明るすぎない三日月夜に湖を見ながら濡れた木々から滴り落ちる滴が月明かりと交わる…そんな雰囲気の音。…わからんよな(笑)。
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