The Gathering - How to Measure a Planet?
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The Gathering - How to Measure a Planet? (1998)

ほんの少しの変化とタイミングときっかけで人生が大きく変わった人もいる。流れの中でそういうきっかけに出会う事はあっても、ホントにその時その場にいなければそんな風にはならなかっただろう、ってのがある。自分的にはそういうのってほとんど無いから「持ってない」のだろうが、世に出ている人、ロックで名を聞く人のバイオグラフィーを見ていたりすると、そういう瞬間があったように見える事が多い。ここ最近のAnneke van Giersbergen嬢もその一人で、アマチュア時代にライブハウスでポップ・グループで歌っていたのがThe Gatheringのメンバーがボーカル探しでそのライブハウスにたまたま来てて、ジャンル全く異なるのに誘ってみたらハマった所から人生大きく変化している。何とも奇遇な出来事はあるものだ。そこから十数年はそのバンド、The Gatheringに貢献していくのだからやはり恩義もあったのだろうと。
そんなThe GatheringのAnneke van Giersbergen参加の3枚目となる「How to Measure a Planet?」は1998年にリリースされている。このバンドもヨーロッパのバンドらしく、歩みを止めないためにアルバムがリリースされる毎にバンドの音が変化していく。Bring Me The Horizonは正にThe Gatheringと同じ歩みを進めてて、The Gatheringで言えば、最初期2枚は男性ボーカルでゴシック・メタルをダークに演奏。Anneke van Giersbergenが参加してからの2枚はそのゴシックメタルに女性ボーカルを当て嵌めた新基軸の打ち出し。そこから本作含めての方向はデジタル・アンビエント系統を含めたメタルとは無縁の世界観、その後はもっとポップ感とアンビエント感が探求された方向性へと進化。才能あるメンツが様々な音楽スタイルに同じバンド名で挑戦していると見れば良いだろう。バンド=ひとつの音楽スタイルというものでもない。音楽家=多彩なサウンド作りに挑戦、と見ればなるほど、と。ただ、面白いのは根底にあるやりたい世界観=心の奥底にあるダークな部分の美しき放出的なゴシックメタルが持つ陰鬱と耽美感、叙情性はサウンド形態が異なれどしっかりと打ち出されているから、さすが人間は本質的には変わらないと思う部分。
そんな始まりとなった本作「How to Measure a Planet?」はそりゃリリース当時はなんだコレ?ってなるのは当然、時代はRadiohead全盛期だから皆があのサウンドに影響された事もあり、本作もその雰囲気は当然持っている。だからと言って歪み系のギターをここまで排除してしまうか?と言うくらいにクリーンな世界、アンビエントな世界を作ってる。更にチャレンジとしてその世界の大作、9分、28分の作品が2枚組それぞれのディスクの最後に収録されていて、これがまた圧巻な出来映え。音楽的嗜好からしたらさほどでもないが、なぜかこの音世界の素晴らしさを納得して理解して好んで聴いてしまう自分が居る。根本的な世界観がゴシックメタルそのままなのだろう。更にAnneke van Giersbergenの歌声の馴染みやすさと歌唱力の素晴らしさが惹き付けてくれる要素で、なるほどそう考えると、彼女の歌声があったからこそこういう大胆なアレンジとサウンドに進めたのか。
いずれにしても世間的に酷評される面=メタルじゃない、はともかくとして時代が一回りも二回りもした今、このアルバムを聴いてみるととてつもなく名盤だと気づくだろう。自分的には何の偏見もなく素晴らしい作品と認識している。もっともあまり自分が触れたことの無い世界だから、馴染みのある世界と癒合しているからこそ聴きやすい面も大きいし、単純にべた褒めするほどでもないかもしれないが。Anneke van Giersbergenの歌はやはり素晴らしかった。納得。

ほんの少しの変化とタイミングときっかけで人生が大きく変わった人もいる。流れの中でそういうきっかけに出会う事はあっても、ホントにその時その場にいなければそんな風にはならなかっただろう、ってのがある。自分的にはそういうのってほとんど無いから「持ってない」のだろうが、世に出ている人、ロックで名を聞く人のバイオグラフィーを見ていたりすると、そういう瞬間があったように見える事が多い。ここ最近のAnneke van Giersbergen嬢もその一人で、アマチュア時代にライブハウスでポップ・グループで歌っていたのがThe Gatheringのメンバーがボーカル探しでそのライブハウスにたまたま来てて、ジャンル全く異なるのに誘ってみたらハマった所から人生大きく変化している。何とも奇遇な出来事はあるものだ。そこから十数年はそのバンド、The Gatheringに貢献していくのだからやはり恩義もあったのだろうと。
そんなThe GatheringのAnneke van Giersbergen参加の3枚目となる「How to Measure a Planet?」は1998年にリリースされている。このバンドもヨーロッパのバンドらしく、歩みを止めないためにアルバムがリリースされる毎にバンドの音が変化していく。Bring Me The Horizonは正にThe Gatheringと同じ歩みを進めてて、The Gatheringで言えば、最初期2枚は男性ボーカルでゴシック・メタルをダークに演奏。Anneke van Giersbergenが参加してからの2枚はそのゴシックメタルに女性ボーカルを当て嵌めた新基軸の打ち出し。そこから本作含めての方向はデジタル・アンビエント系統を含めたメタルとは無縁の世界観、その後はもっとポップ感とアンビエント感が探求された方向性へと進化。才能あるメンツが様々な音楽スタイルに同じバンド名で挑戦していると見れば良いだろう。バンド=ひとつの音楽スタイルというものでもない。音楽家=多彩なサウンド作りに挑戦、と見ればなるほど、と。ただ、面白いのは根底にあるやりたい世界観=心の奥底にあるダークな部分の美しき放出的なゴシックメタルが持つ陰鬱と耽美感、叙情性はサウンド形態が異なれどしっかりと打ち出されているから、さすが人間は本質的には変わらないと思う部分。
そんな始まりとなった本作「How to Measure a Planet?」はそりゃリリース当時はなんだコレ?ってなるのは当然、時代はRadiohead全盛期だから皆があのサウンドに影響された事もあり、本作もその雰囲気は当然持っている。だからと言って歪み系のギターをここまで排除してしまうか?と言うくらいにクリーンな世界、アンビエントな世界を作ってる。更にチャレンジとしてその世界の大作、9分、28分の作品が2枚組それぞれのディスクの最後に収録されていて、これがまた圧巻な出来映え。音楽的嗜好からしたらさほどでもないが、なぜかこの音世界の素晴らしさを納得して理解して好んで聴いてしまう自分が居る。根本的な世界観がゴシックメタルそのままなのだろう。更にAnneke van Giersbergenの歌声の馴染みやすさと歌唱力の素晴らしさが惹き付けてくれる要素で、なるほどそう考えると、彼女の歌声があったからこそこういう大胆なアレンジとサウンドに進めたのか。
いずれにしても世間的に酷評される面=メタルじゃない、はともかくとして時代が一回りも二回りもした今、このアルバムを聴いてみるととてつもなく名盤だと気づくだろう。自分的には何の偏見もなく素晴らしい作品と認識している。もっともあまり自分が触れたことの無い世界だから、馴染みのある世界と癒合しているからこそ聴きやすい面も大きいし、単純にべた褒めするほどでもないかもしれないが。Anneke van Giersbergenの歌はやはり素晴らしかった。納得。
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