Amazing Blondel - Fantasia Lindum

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Amazing Blondel - Fantasia Lindum (1971)
Fantasia Lindum

 霜月と呼ばれる季節に入り、その言葉通りに寒さが身に染み入る時期になってきた。昔だとこの辺りから冬に入る印象すらあったが、昨今ではまだ秋、晩秋までいかない程度の秋レベルという感覚。この季節軸のズレ方は何だろう?自分の感覚論?それとも実際に気温や湿度が微妙にズレてきているから感覚的に感じているだけ?そこまで追求する事はないが、年を追う毎に地球や環境が変化しているのを実感するシーンも増えてきた。そんな事を考えながら何かないかと探していたので、心休まるサウンドも良いだろうとこのヘンをチョイス。

 Amazing Blondelの1971年リリースの3枚目のアルバム「Fantasia Lindum」。見事に中世の音楽を奏でてくれるバンドのかなりの最高傑作として崇められる作品。使われている楽器はダルシマーやリュート、ダブルベース他よく知らない楽器類ばかり。当然全てアコースティック系の楽器で、中世宮廷音楽を蘇らせて歌を入れながらのサウンドスタイルという珍しいバンド。ロックリスナー的にはブラックモアズ・ナイトを思い起こすかもしれないが、もっとオーソドックスでナチュラルなスタイル。言い換えれば恐ろしく純朴で素朴で親しみやすい音楽。嫌いという人は多分少なくて、特に好んで聞く人もこれまた少ないだろう。害のない音楽、と云うのか街中で出会ってもそのまま流してしまうだろう。ただ、こういう音楽を奏でられるって凄いよ。中世の楽器操って旋律もどうしているのか、あまり耳にする事のないものだし、そもそもどういう組み立てなのだろうか?面白い。

 更にユニークなのはこれがまたアイランドレーベル所属で、後にはポール・コソフもゲスト参加する事になるが、本作はプロデューサーがポール・サミュエル・スミスってのに驚いた。The Yardbirdsのあの人です。ヤードバーズ終わってから数年でこの立ち位置、そしてこのサウンドのプロデュースってのも驚く。唯一のドラムあり曲のゲストにはアイランドレーベル仲間のトラフィックからジム・キャパルディの参加、そしてアルバム冒頭はA面全てを使った組曲で20分強の作品。純朴なサウンドに包み込まれる幸せ。たまにはこういうのも心地良くて季節的にも良いし精神的にも良いです。



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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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アーリーバード  
おはようございます

アメイジングブロンデルはタイトルこそ忘れましたが
LP時代に1枚持っておりました。
阪神大震災で失くしました。
クラシック音楽古学のイメージか強かったです。
嫌いではなかったですが当時の小生にとっては
やや冗長的で退屈な部類だったと記憶しています。
本稿を読んで改めて聞き直したいと思いました。
また捜してみます。

2019/11/02 (Sat) 06:04 | EDIT | REPLY |   
アーリーバード  
お詫び

アメイジングブロンデルを冗長的とコメントしました。
彼らに対してあまりにも失礼な感想でした。
小生にとっては淡々とした音楽であったと言うのが
正直な感想でした。
それも彼らの音楽性に対して理解力不足以外の何物でも
ありません。
改めてお詫びします。お許しください。

2019/11/02 (Sat) 17:18 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>アーリーバードさん

これがまたコソフあたりが参加しているのを聴くとその融合にまた驚いて楽しますのでロックは深いです。

2019/11/10 (Sun) 22:19 | EDIT | REPLY |   

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