Isotope - Illusion

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Isotope - Illusion (1976)
Illusion

 英国ジャズ・ロックの流れは60年代から70年代にかけて様々なミュージシャンが取り組み、幾つもその実験的なアルバムを聴ける。それでもカンタベリー一派と呼ばれる連中の融合作はひとつのシーンを形成していて、ここを経由するファミリーツリーだけで相当のバンドが生み出されている。実際には友人集めてのセッションによるバンドで、一人メンバーが替わっただけでバンド名変えたりほぼ同じメンツでもやる方向性をちょいと変えたからバンド名変えたりと自由自在。それに追随していったレーベル側も大したものだ。ご存知ヒュー・ホッパーはソフト・マシーンの一員として活躍してて、その後フリーのセッション活動に身を転じている。その一環にこのアイソトープへの参加作品があった。

 1976年リリース作品「Illusion」。アイソトープの二枚目となるアルバムながらも英国ジャズ・ロックの素晴らしさ美しさを楽しませてくれる作品。ゲイリー・ボイルというギタリストの執念によりバンドが出来上がっているとも言えるが、先日カッコ良いドラミングを披露してくれてたナイジェル・モリスもこのバンドの一人。このセカンドアルバムだけ、ヒュー・ホッパーが参加してて、あとは鍵盤奏者を加えての4人組で活動。音を聴いて明らかなる存在感を放つヒュー・ホッパー、実に起用なプレイヤーだと納得する自由自在さ、そこにゲイリー・ボイルのギターが妙に絡みまくる。フュージョンチックに進むちょいと手前辺りの音色とプレイで、ロックとは明らかに異なるプレイスタイル。ホールズワースとも異なるし、どういうんだろうな、ユニークなプレイスタイルがある種ロックに留めてくれているとも言えるか。この手のサウンドはどうにも表し難い。

 アルバムはクールに白熱するジャズロック、当然インストものではあるものの、メロディアスかという作品でもない。インタープレイが激しいものでもなく、音楽を聞かせる音、当たり前か。スリリングで緊張感のある雰囲気はどうして出来上がるのだろう?そう思わせるサウンドもシーンも多く、そこをゲイリー・ボイルのギターが舞う、鍵盤がムードを出す。ドラムも軽やかに激しく繊細に楽しめるし、ホッパーは正に縁の下の力持ち的に大活躍。この辺全部性はしとかないとダメだな。



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フレ
Posted byフレ

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