Nico - Hanging Gardens
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Nico - Hanging Gardens (1990)

今のように何でも氾濫している時代になる前、まだ携帯電話も無くネットも無い時代では疑うと言う事をそこまで慎重にしなくても良かった。いや、人の話ではなくて情報やアイテムのお話。何がって、レコードやCDをリリースする、ってのはデータコピーして作るって簡単なモノじゃなかったからそれなりにコスト掛けてフィジカルなアイテムを作る必要があったし、それは売れないと意味がないと言う事だ。例えばメジャーなレーベルから真っ当にCDがリリースされていればそれは当然アーティスト公認のオフィシャルなアイテムだろう、と思うのが自然で、まさかそれがクレジットも含めて非合法なアイテムとはあまり思わない。テイチクの一部はそんな印象もあったが、多くはそこまではない、と信じられてた。
Nicoの死後にリリースされたアルバム「Hanging Gardens」。1990年リリースで、事故に遭った頃はスタジオレコーディングしていた最中との話だったからその時の録音素材が出て来たアイテムと知られていた。ところがそれはごく一部のソースだけで後はライブ音源から抜き出して云々…という代物らしい。それでもニコの音が聴けるのだから良しとするのは結果論、どうにも怪しいアイテムが多数リリースされてるな、って印象のアーティストになっちゃった。以降もライブ盤を筆頭に続々と怪しげなのがリリースされているしね。それでも聴けるのだからありがたいじゃないか、とすべきでもあろう。本作は気になるところもあるが、メジャー配給でのリリースで、しかもジャケット写真も美しさを保っているし、音もしっかりしてるので悪くないアイテム。ただ、どこか騙された感あるが。
そういうの無視して聴いていると、これがまた80年代半ば以降にニコが目指していたインダストリアルでニューウェイブも交えた無機質なサウンドがしっかりと主張されているアルバム。やはりドイツ人気質が出て来るのか、この手の作風に着手したのはかなり早いアーティストとも言えるので、もっと普通に再評価されて然るべきだ。ヴェルヴェッツでの活動で終わった人的に思われてるが、実はソロになってからもずっと革新的な事を続けていたし、ここでも同じく革新的。ライブのビデオを見ていると、ホントどこまで行っちゃうんだ?って心配になるくらいの雰囲気と突出感だし、シンセのムードで場を支配してしまうのもこの人ならでは。ガツンとしたロックとは全然異なるが、まさしくロック的なサウンド。どこかでパティ・スミスと邂逅してほしかったな。

今のように何でも氾濫している時代になる前、まだ携帯電話も無くネットも無い時代では疑うと言う事をそこまで慎重にしなくても良かった。いや、人の話ではなくて情報やアイテムのお話。何がって、レコードやCDをリリースする、ってのはデータコピーして作るって簡単なモノじゃなかったからそれなりにコスト掛けてフィジカルなアイテムを作る必要があったし、それは売れないと意味がないと言う事だ。例えばメジャーなレーベルから真っ当にCDがリリースされていればそれは当然アーティスト公認のオフィシャルなアイテムだろう、と思うのが自然で、まさかそれがクレジットも含めて非合法なアイテムとはあまり思わない。テイチクの一部はそんな印象もあったが、多くはそこまではない、と信じられてた。
Nicoの死後にリリースされたアルバム「Hanging Gardens」。1990年リリースで、事故に遭った頃はスタジオレコーディングしていた最中との話だったからその時の録音素材が出て来たアイテムと知られていた。ところがそれはごく一部のソースだけで後はライブ音源から抜き出して云々…という代物らしい。それでもニコの音が聴けるのだから良しとするのは結果論、どうにも怪しいアイテムが多数リリースされてるな、って印象のアーティストになっちゃった。以降もライブ盤を筆頭に続々と怪しげなのがリリースされているしね。それでも聴けるのだからありがたいじゃないか、とすべきでもあろう。本作は気になるところもあるが、メジャー配給でのリリースで、しかもジャケット写真も美しさを保っているし、音もしっかりしてるので悪くないアイテム。ただ、どこか騙された感あるが。
そういうの無視して聴いていると、これがまた80年代半ば以降にニコが目指していたインダストリアルでニューウェイブも交えた無機質なサウンドがしっかりと主張されているアルバム。やはりドイツ人気質が出て来るのか、この手の作風に着手したのはかなり早いアーティストとも言えるので、もっと普通に再評価されて然るべきだ。ヴェルヴェッツでの活動で終わった人的に思われてるが、実はソロになってからもずっと革新的な事を続けていたし、ここでも同じく革新的。ライブのビデオを見ていると、ホントどこまで行っちゃうんだ?って心配になるくらいの雰囲気と突出感だし、シンセのムードで場を支配してしまうのもこの人ならでは。ガツンとしたロックとは全然異なるが、まさしくロック的なサウンド。どこかでパティ・スミスと邂逅してほしかったな。
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